2026年10月上旬 秋涼
東京から神戸へ
神戸のいちじくがお店に並びだし、秋だなあと感じている日々です。
レイナは元気ですか。
昨日、MAMEHICOの自主企画「面白可笑ひこ」の銀座と桐生での公演を終え、この手紙を書いています。
怒涛の日々が終わって、今は穏やかな日常が心地よく感じます。
本当に何が何だか分からないまま、ひたすら突き進んだ2週間でした。笑
面白可笑ひこに演者として参加した感想は、別のマガジンで書かせてもらっているので、今回はレイナには、裏方スタッフとして感じたことを伝えようと思います。
この舞台の裏には、ほんっっとにいろんな人が関わっているんだなと、今回、しみじみ思いました。
誰かが店に来て鍵を開けないと、稽古場という「場」は始まらない。
来てくれた人たちが気持ちよく過ごせるように、お茶を作って待つ。
稽古に来たお客さんが差し入れを持ってきてくれたら、それをいい感じに盛り付ける。
そして、それを「いつ出すか」も大事だったりする。
普段、店で働いているときと同じことが、そこでも求められていました。
3年前、まだお客さんだったわたしは、稽古場に来て楽しく見学させてもらっていました。
でも、その裏で誰かがこういうことをしていたなんて、当時は全然知らなかった。
今回、スタッフ側に立ってみて、初めて見えたことでした。
本番前日には、演者たちが来るよりも前に、スタッフとお手伝いさんが銀座店にやってきました。
そこから、舞台がどんどん出来上がっていく。
動きにはまったく迷いがなくて、2時間ほどかけて、いつもお客さんが珈琲を飲んでいる銀座の店内が、面白可笑ひこ専用の劇場になっていきました。
何もなかったところから、舞台が立ち上がっていく。
それを見ていたら、なんとも言えず、ただ感動してしまいました。
本番当日も、キッチンからは今回のお弁当に使う油淋鶏を、ひたすら揚げている音が聞こえていました。
リハーサルを開場直前までやって、すぐに本番。
そして昼の部が終わると、お客さんの反応を受けて、夜の部の内容が変わることになりました。
セリフが足されたり、演目の順番が変わったり。
井川さんが指示を周りに送り、大急ぎで小道具を準備する人がいて、演者は新しい演技を覚える。
みんな、休むことなく動き続ける。
横で見ていて、「こんなことが本当にできるんだ」と思いました。
話はそれるけれど、こういう変化が起こって、それがまたすごく面白い方向に変わっていくから、できればお客さんには昼夜二公演、続けて観てほしいと切実に思います。笑
本番が終わった後も、演者たちが井川さんと反省会をしている傍らで、お客さんとして観に来ていた人たちも残って、スタッフみんなで後片付け。
反省会が終わって、その片付けに井川さんたちが合流しました。
そのとき、わたしよりずっと年上の方が、「僕は下っ端なんで、いいように使ってください」と、平身低頭で笑っていて。
いや…もう…。普段の自分の態度のデカさが、恥ずかしくなるくらいでした。笑
今回、「面白可笑ひこ」というイベントを通して、普段ならなかなか見ることのできない、周りにいるいろんな人たちの仕事ぶりを、間近で見させてもらいました。
こんなことを言ったら、観に来てくれたお客さんには失礼かもしれないけれど、舞台の本番は予告編にすぎなくて、この作っていく過程こそが本編なんじゃないか。
そんなふうに思うくらい、作っていく時間そのものに心を動かされました。
舞台に立つ人だけじゃなくて、鍵を開ける人、お茶を出す人、料理を作る人、小道具を用意する人、片付ける人。
それぞれが自分の持ち場で動いていて、その一つひとつが重なって、ようやくひとつの舞台になる。
そんな人たちがいるんだと、身をもって知ったことで、「わたし、まだまだ頑張らないとダメだな」と思ったよ。
神戸公演は11月。
場所が変わって、人が変わると、今度はどんなものが出来上がっていくんだろう。
今からとても楽しみです。
そんなこんなで過ぎ去ったシルバーウィークでしたが、レイナはどう過ごしていましたか?




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