7月初旬 そろそろ梅雨明け
お手紙、楽しく読ませてもらいました。
私も同世代の友達とは、自分がどんなことを考えているか、
こんなふうに深い話をしたことがありません。
チャットでも実際に会っても、どこか核心にはならず、
その話を避けている感じすらあります。
それは「相手が」傷つかないように、というよりも、
「私が」傷つかないようになのかもしれません。
だからこそ、レイナとのこの手紙のやり取りは新鮮で、
考えがどんどん深まっていくのが面白いです。
さて、この前の手紙の最後に
「神戸では、自分が自分の監督にならなきゃいけません」
と書いてありましたね。
今の私にも、まったく同じことが言えます。
井川さんやベテランの先輩たちがいる環境であっても、
言われたことを素直に受け取るのか、
それともその場しのぎで受け流してしまうのか。
これは環境よりも、自分自身の問題です。
私も日々、自分の中の監督と会議をしています。
そんな私の、最近あった苦い失敗談を聞いてください。
今、MAMEHICOをもっと多くの人に知ってもらうために、
「教えて井川さん」というショート動画を作っています。
SNSでよく見るテロップ付きの短い動画だから、
と高をくくっていたら、それが大間違いでした。
動画が世に出るまで、一週間以上もかかってしまったのです。
理由は単純で、私が仕事を舐めていたから。
ネットで調べれば動画編集のテクニックや
時短術はいくらでも出てきます。
それをよく理解しないまま取り入れた結果、
原因不明のエラーにはまり、
何が何だか分からなくなってしまいました。
見かねた井川さんが原因を突き止め、修正してくれたのですが、
楽をしようとして始めたことが、
かえって余計な手間を増やしていました。
さらに問題だったのは、
私は編集を「なんとなく」やっていたことです。
画面の見た目ばかり気にして、「音」には意識が向いていない。
テロップの大きさや位置にも意図がない。
そのとき初めて、自分がいかに
「なんとなく」仕事をしていたかを思い知りました。
レイナなら分かってもらえると思うけど、
井川さんからはそれはもう、こっぴどく叱られました。
でも同時に、井川さんが作るものは、
細かな意図の積み重ねで成り立っているのだ
ということも、身をもって知りました。
それ以来、ショート動画の見方が変わりました。
便利な機能を並べたり、効果音をたくさん入れたりしていても、
「何を伝えたいのか」が見えてこない動画は、
やっぱりどこか薄っぺらく感じてしまうのです。
私も、そんな動画を作りかけていました。
もしMAMEHICOからそんな動画を出していたら、
「この程度のお店なんだ」と思われても仕方がなかったと思います。
叱って止めてくれたことに、本当に感謝しています。
でも、これって動画だけの話じゃないと思うんだよ。
自分の人生なんだから、自分さえ良ければいい。
そう思っていても、人は思っている以上に誰かに影響を与えている。
だからこそ、自分という監督には、
もっと強くあってもらわないといけない。
ああ、本当に、どこにいたって、何をしていたって、
私たち、しっかりやらないといけないね。
動画はありがたいことに、多くの人に見てもらっていて、
お店に立っていると直接感想をもらうこともあります。
嬉しいと同時に、ますます、しっかりやらないとって思う。
「始めて続ける」じゃないけれど、
やり始めたからには責任を持って続けていくね。
レイナはどうですか。
レイナの心境も含めて、詳しく聞きたいよ。お返事、待ってます。


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