09
顔に文字が書いてある…?
見えない文字を読む
三軒茶屋店で、リーダーのようなことをしている私 …なのですが、この仕事、どうも向いていません。
というのも、筋金入りの忖度人間だからです。
先輩の日野さんからは、ありがたくもない称号、「日本忖度党・党首」をいただいています。
先日、梅パフェからプラムパフェへ切り替わるタイミングで、プラムソースを仕込む日がありました。
翌日からプラムパフェを出せるように、その日のうちに仕込んでしまいたい。
そんな中、キッチンスタッフが、おそるおそる私の方へ近づいてきました。
「トモちゃん、プラムソースの仕込みって… 今やった方が…いいですよね…?」
その瞬間です。
私は、その子の顔に書いてある文字を読んでしまったのです。
やった方がいいのはわかっています。
でも、新しい作業はちょっと緊張します。
今日は心の準備ができていません。
できれば明日にしたいです。
……。いやいや。
本人は、そんなこと一言も言っていません。
それなのに私は、「今やってもらえると助かるんだけど、もし今日は難しいなら延期するという判断もあるし…。でも、できれば今日お願いしたい。」と、本人が望んでいるわけでもない逃げ道を、全力で用意してしまいました。
「忖度するな!」
…あー、何を言ってるんだ、私…。
そう思った、その瞬間。
後ろから日野さんの一喝です。
「忖度するなーーー!」
「…訂正します! 今、仕込んでください!」
言い直すことができました。笑
最近、ようやく気づいたことがあります。
私は、相手の言葉を聞いているんじゃない。
人の顔に書いてある文字を、一生懸命読んでいる。
しかも、その文字は私にしか見えていません。
完全なる思い込みなのです。
日本忖度党・党首。
まだまだ修行が必要です。とほほ…。



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