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いつの間にか、夢が叶っていた

MAMEHICOメンバーになって数ヶ月、紫香邸で開催される会には積極的に参加してきました。
いろんな人が集まって、それぞれに楽しんでいる様子を見ていましたが、面白可笑ひこについては、正直どんなイベントなのか、いまひとつピンときていませんでした。

出演する人がいて、それを観る人がいて、みんなで盛り上がる。
そんな感じなのかな、とは思いつつ、自分がステージに立つなんてことはまったく考えていませんでした。
人手が必要なら、裏方でお手伝いに入ろうかな、くらいの気持ちだったのです。

大人になってからのステージデビュー

そんな中、井川さんから「何かできない?」とお声がかかりました。
何かできること…と考えて、ふと思い浮かんだのが、数年前から習い始めたアイルランド音楽のフィドル(バイオリン)でした。

とは言え、恥ずかしながら未だに安定して綺麗な音が出せない上に、極度のあがり症である私にソロ演奏はハードルが高い。
ダメ元で友達に声をかけたところ、東京から3人もの仲間が参加してくれることになりました。

全員、大人になってから楽器を習い始め、人前で演奏する機会といえば、だいたい年1回のクラス発表会くらい。
なので、今回は4人でステージデビューへの挑戦となりました。

曲選びからスタジオを借りての練習、さらに衣装やバンド名を考え、最後は調子に乗ってアンコールまで用意して、気がつけば文化祭のような楽しい時間にわくわくしていました。
こんな機会をもてたことも、今回参加して良かったなと思うことのひとつでした。

緊張しても、楽しい!

本番ではやっぱり緊張して震えて、たくさん間違えてしまいました。
でも、ほかの3人に助けられ、アイリッシュ音楽の楽しさは伝えることができたのかな、と思います。

動画を見返すと、私一人硬直してリズムに乗れていなかったり、座っている時に足を開きすぎていたり(笑)。
突っ込みどころはたくさんありました。

でも、出演が決まってから今までにないくらい毎日練習をしてきた私も知っています。
そんな自分を茶化すようなことはしたくない。
これが今の私の精一杯の姿だよね、と、ありのまま受け入れることができました。

そして本番で何より嬉しかったのは、客席のあたたかい手拍子、ピアノの伴奏、カスタネットやタンバリンのリズム、隅っこで踊ってくれた人。
皆さんが一緒に演奏を盛り上げてくれたことでした。

緊張しながらも、「今ちょっと楽しいかも!」。そう思える瞬間を味わえたことが、とても嬉しかったです。

憧れていた世界が、目の前にあった

そもそも私がフィドルを始めたきっかけのひとつに、アイリッシュ音楽から連想する世界観への憧れがありました。

街角の小さなパブから聞こえてくる音楽、人々の笑い声。
飲んで食べて、歌って踊って、そんな陽気な宴のようなシーンが思い浮かびます。
自分もいつか音楽を奏でることで、そんな楽しい場をつくれたら素敵だろうな、と思っていました。

本番を終えてから、「楽しかったなぁ」と、客席の皆さんが盛り上げてくれたシーンを何気なく思い返したとき、自分の思い描いていた世界観と重なることに気がつきました。

場所はパブではなく元酒蔵。
ビールやおつまみもなかったけれど、みんなで一緒に音楽を楽しんだあの瞬間、私の夢は叶っていたのかもしれないな。
そう思って、じんわり嬉しくなったりもしました。

どんな自分を見せても、大丈夫かもしれない

観客としての感想は、ここではひとつひとつ書ききれませんが、いつものスタッフさんやメンバーさんの表現者としての姿を見られたのは新鮮でした。
そこから滲み出る新たな人間的な魅力に、勝手に親近感をもったりしながら楽しませていただきました。
またお会いしたら、その時に感想などを直接お伝えできればな、と思っています。

最後に改めて、面白可笑ひこを振り返って感じたことを付け加えると、ここだったら、どんな自分の姿を見せても、何か大丈夫かもしれない…そんなふうに感じさせてくれるステージだったということです。

ふざけているけれど真剣で、懐が深くてやさしい。
私にとっては、そんな良い意味でカオスなステージでした。