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マフィン工房

今週末、神戸に行くんですよ。

「始めて続ける」が、日曜日で。その前の土曜日が、ヨシノの昭和歌謡ライブ。「昭和」という文言に引かれて、新しいお客さんも来るらしいんですが、大丈夫なのかな、と、ちょっと思っています。まぁ、昭和もやるから、いいっちゃ、いいんですけどね。

で、神戸に行く理由は、いろいろあるんですが。その一つが、「マフィン工房」なんです。

東京で作っていたマフィンを、神戸でも作りはじめている。ただ、一軒家でやっているものですから、いろいろと、環境が整っていない。だから今回は、ちょっと行って、快適な空間にしてこようかな、と、思っているわけです。

神戸というのは、もともと、お菓子の町なんですよね。うちの御影ガーデンシティの一角は、昔、アンリ・シャルパンティエが最初に店を出したところ、らしくて。あそこから、神戸ブランドとして、全国に広がっていったわけです。それに、ちょっと乗りたいな、と思って。うちも、「神戸マフィン」として、向こうで、マフィンを作りはじめている、というわけなんです。

さて。

この前、久しぶりに、MAMEHICOのスタッフの「やってること・やらないこと」を、収録したんですよ。なかじゅんが、日野さんと話していて——もう、ほとんど、言葉がおかしいわけです。

カスタードクリームの作り方の話をしていてね。「最初、トロトロから、ポテポテになって。ポテポテから、ポトリーになって。そのうち、ボタボタってなる。そのあと、ゆるゆるになった頃の、"ゆ"のところで止める」とか、言っているんです。

こんなんで、マフィン部のヒトたちと、話が通じているのかな、と思ったら。日野さんとは、普通に通じるんですよね。「ボテっとの"ボ"じゃなくて」「ボーじゃないもんね」とか言って、ちゃんと会話になっている。

この感覚に、ついてこられるヒトというのは、たぶん、みんな、言葉そのものは、苦手なんですよ。でも、「ゆるゆる」とか「サラサラ」みたいな、オノマトペでなら、通じ合える。言葉で説明するよりも、実際に手でやってみて、はじめて持てる感覚、というのがある。ああいうのが、たぶん、大事なんだろうな、と思うわけです。

これが、全国に広がると、すごいことになるな、と思っていて。

たぶん、日本全国にうちのスタッフがいて、「福井のほうは、まだボッテなんだよね」「富山は、やっとポテポテになった」とか、言い合うようになる。普通の全国チェーンというのは、共通言語を持つことで、チェーンとして機能するわけですけど。共通言語を持たない全国チェーンって、いったい、なんなんだ、と。そもそも、チェーンである必要があるのか、という話に、なるわけです。

でも、なんか、この、あわわわわわ、言っているようなヒトたちが、みんなでマフィンを作って。それぞれの場所に届けていく。

今までの時代というのは、「均一化」の時代だったと思うんですよ。同じものを、同じように作る。でも、もう、均質なものには、価値を見出せなくなってきている。デジタルというのは、完全に均一にできるものだから。その対極にある不均一さ。そのヒトが持っている、「ボッテボッテ」とか「ポテポテ」みたいなものに、こだわって。それを愛するヒトたちの時代に、なってきているんじゃないかな、と思うわけです。

ただ、こういうヒトたちのマネジメントは、大変ですよ。何を言っているか、ほとんど、意味がわからないから。だから、ボクが、そこで翻訳機になって。「ボッテボッテ」が「ポテポテ」だ、ということを、全国から聞いて、うまくまとめながら。不均一の中の、均衡を保つような事業に、できないかな、と思っているんです。

それができれば、桐生みたいな町に行っても、マフィンが作れる。店番を、年配のかたがやったり。若いお母さんたちが、子どもを遊ばせながら、マフィンを作ったり。実店舗を持たなくても、マルシェで売ったり、マフィンを届けて、そこの果物をもらってくる、みたいな物々交換も、生まれるかもしれない。女性たちが、草の根的にマフィンを作って、それを介してコミュニケーションする。そういう流れが、自然に生まれたら、面白いな、と思うんですよね。

小さな街に、小さなMAMEHICOのマフィン工房が、ちょこちょこ、ある。「なんで、この街にあるんですか」と聞かれたら、「このラジオを見て、声をかけたのが、きっかけで」みたいなことに、なったら。それはなかなか、面白いんじゃないかな、と。

なんか、そういうこと、面白いと思ったかたは、ぜひ、一歩、踏み出してみてほしいですね。

「天才よち丸ラジオ」のご視聴はこちら
MAMEHICO代表・井川さんのラジオです。
何気ない言葉の中に、ふと立ち止まるきっかけがあります。
共通言語を持たない全国チェーンって?
小さな街に、小さなMAMEHICOのマフィン工房があるなんて夢がふくらみますね。
ぜひ一度、耳を傾けてみてください。
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