なぜ都会派?キャロットケーキ
みなさん、ごきげんよう。日野沙織です。
「MAMEHICOのやってること、やらないこと」。今日は、キャロットケーキの話をします。
MAMEHICOのメニューの中でも、ちょっと地味なポジションにいるキャロットケーキ。笑
ショートケーキや季節のパフェのような華やかさはないけれど、こだわりが詰まっています。
きどらないクリーム
キャロットケーキに欠かせないのが、表面にたっぷり塗られた「フロス」。
クリームチーズにグラニュー糖を混ぜ、仕上げにレモン汁を少し加えます。
作り方はいたってシンプル。
レモン汁が入ることで、こってりしすぎず、さっぱりしたクリームになります。
まさに、簡単でおいしい。笑
ところで、このフロス。
一般的にはスパチュラを使って、ケーキの表面をきれいにならして仕上げるのだと思います。
でも、わたしはヘラでクリームを混ぜたら、そのまま同じヘラで塗っています。
スパチュラで整えれば、均一で「ケーキらしい」仕上がりになる。
とはいえ、キャロットケーキって、素朴な焼き菓子だし、「そんなにきちんと仕上げなくてもいいんじゃない!?」というのが、わたしの言い分です。笑
洗い物も減るし、一石二鳥。
結局のところ、道具はなんであれ、自分がやりやすくて、結果としておいしく仕上がれば、それでいいんじゃないかと思っています。
1.5本でもにんじん
キャロットケーキという名前の通り、主役はもちろん、にんじんです。
MAMEHICOのキャロットケーキは、このにんじんの量が尋常ではありません。笑
パウンドケーキ1本につき、中くらいのにんじんが1.5本分くらい入っています(伝わるだろうか…)。
にんじんが多いということは、それだけ水分も多いということ。
水分が多ければ、生地は膨らみにくくなります。
それでも、焼き上がったときに、しっとりしながらも、ちゃんとふっくらしている。
そのために大事なのが、バターと砂糖をしっかり泡立てて、空気を含ませることです。
この「空気の含ませ方」で、仕上がりはけっこう変わります。
バターは、必ず常温に戻しておきます。
これを怠ると、そのあとの工程がうまくいかない。
にんじんも、ただ細かくすればいいわけではありません。
フードプロセッサーに入れる前に、ある程度大きさを揃えて切っておく。
そしてパルス機能を使って、少しずつ様子を見ながら細かくしていきます。
細かくしすぎれば水分が出てしまうし、粗すぎれば食感が気になる。
だから、「ちょうどいい粗さ」を見極める。
こういうところは、レシピには書ききれない部分ですね。
ひとつひとつは小さな作業ですが、こういう積み重ねが、あのしっとりしたキャロットケーキにつながっています。
じつは「昭和レトロ」
キャロットケーキには、にんじん以外にもいろいろな具材が入ります。
ここにも、お店ごとの個性が出るところ。
MAMEHICOでは、レーズン、パイナップル、くるみを入れています。
レーズンは、お湯で戻すときにラム酒を少し加えて香りづけ。
ラム酒にどっぷり漬けるわけではありません。
くるみも、細かく刻みすぎず、少し厚みを残します。
とはいえ、大きすぎても食感の邪魔になる。
「刻む」という単純な作業にも、実はちょうどいいところがあります。
そして、ちょっとおもしろいのが、パイナップル。
MAMEHICOでは、缶詰のパイナップルを使っています。
「キャロットケーキ」と聞くと、なんとなく都会的だったり、自然派だったり、そんなイメージを持つ人もいるかもしれません。
でも、缶詰のパイナップルが入ると、急に昭和レトロの香りがしてくる。笑
紫陽花ケーキや、たぬきケーキほどではありませんが、MAMEHICOのキャロットケーキも、ひっそりと昭和レトロラインなのです。
なんとなく懐かしい。ちょっと素朴で、親しみやすい。
そういうところも、MAMEHICOらしさなのかもしれません。
そして、ひそかな「キャロ活」を
華やかな生クリームのケーキや季節のパフェに人気が集まりやすいなかで、キャロットケーキのような素朴な焼き菓子にも、根強いファンがいます。
かくいう、わたしも、そっち派です。笑
最近ではキャロットケーキをお出ししているお店も増えてきましたが、なんと「キャロ活」なるものがあるらしい。
キャロットケーキを食べ歩く、キャロットケーキ活動です。
とあるお客さんから、こんな話を聞きました。
その方は、いつも季節のメニューに惹かれて、なかなかキャロットケーキを頼むことがなかったそうなのですがご友人が、「MAMEHICOのキャロットケーキがいちばんおいしい!」と言っていた。
そこまで言うなら、と食べてみたところ、思いのほか感動したそう!
それ以来、その方もすっかりキャロ活にはまってしまったんだとか…!
この話を聞いたとき、握手したくなりました。笑
見た目は、決して派手ではありません。
でも、にんじんの量や刻み方、バターの泡立て方、具材の大きさ、フロスの塗り方まで。
ひとつひとつ見ていくと、細かなことを考えて作っています。
こういうところがMAMEHICOの「やっていること」なのだと思います。
そして、なんでもきれいに整えればいい、というわけでもありません。
素朴なお菓子なら、素朴なままでいい。
そういう「やりすぎないこと」も、MAMEHICOの「やらないこと」なのでしょうね。
地味だけれど、食べてみると、なんだか好きになる。
まだ食べたことがない方は、ぜひ一度。
MAMEHICOでキャロ活を始めてみてください。笑















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