桜田門駅→有楽町駅
この番組を制作している、井川です。
このたび新しい番組を始めました。「ひと駅歩いて」といいます。
シンガーソングライターの入日茜さんとゲストが二人で、ただ一駅ぶん、歩く。歩きながら、なんとなく話す。それだけです。台本もありませんし、着いたら終わりです。
なぜ、そんなものを始めたのか。
お店でお客さんと話していると、面白い話が、いくらでも出てくるんですね。ただ、それは、雑談の中から出てくる話でもあって。改まって、さあ、インタビューです、となると、たぶん出てこない。
それで、歩きながらなら、どうだろう、と思ったんです。並んで歩いていると、目を合わせないぶん、かえって出てくる話があるんではないか。街路樹を見たり、信号を待ったりしているうちに、ぽつぽつと、深いところに入っていく。そういうことが、できるんじゃないかと。
深いところに入っていったら、座って話を聞けばいい。
そんな第一回は、有楽町線の桜田門駅から有楽町駅まで。ゲストは、ピアニストの飯嶋恭子さんです。
桜田門というのは、駅を出ると、目の前がお堀で、向こうに警視庁が見える。裏には法務省の赤レンガ。歴史的な建物にぐるりと囲まれた、あの場所から、有楽町の街のほうへ、ゆっくり歩いていく。
飯嶋さんは、19年間、学校の先生をされていました。学校に勤めながら、子どもの歌を作ったり、劇の音楽を作ったりしていたそうです。その仕事を辞めて、ピアニストとして活動を始めたばかり。MAMEHICOの「脱走兵と群衆」の舞台では、キーボードを弾いてくださっています。
今回は、ふたり、不安の話になりました。
毎月決まった給料が入る仕事を辞めて、好きなことを一本でやっていく。やりたいことができている充実と、その裏側にある不安。会場費、家賃、税金。お金のことを考えると、不安になってしまう、と飯嶋さん。
聞いている入日さんは、歌って20年を超えたヒトです。音楽の世界ではベテランですが、不安はいつもある、と返していました。自分の中で好きで作っていたものが、届ける、となった途端に、あれ、と不安がもたげたりする。
二人とも、とくに答えを持ち合わせてるわけではない。ただ持っていないまま、並んで東京のどまんなかを歩いている、その絵を編集していて、いいなと思いました。なんか、小さな小舟に乗ったふたりに頑張ってほしい、という気持ちになったんです。
途中で、MAMEHICO銀座にふたりは寄りました。ピアノがあるので、せっかくだから、と。入日さんが一曲歌って、飯嶋さんが一曲、弾いた。これもまたいい。
まぁ、あとは見てみてください。そして、ぜひあなたの感想も書き込んでください。
これから、いろんなヒトと、いろんなひと駅を歩きます。有名なヒトは出てきません。なんとなく一緒に歩いてる気分になってくれたら楽しいですね。



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