著者: 井川 啓央

お店とはボクの子供

ボクは子供が大好きです。できることならたくさんの子供たちと、日々過ごせたらいいのに。そんな願いも虚しく、ボクには19歳の娘がひとりいるだけですし、少子高齢化の進んだ東京では、そもそも子供が周りにいません。なんだかな、とい […]

どっちがいいのか

みりんには「本みりん」と「みりん風調味料」があります。「本みりん」はもち米、米麹、焼酎を原料として発酵させた調味料で、アルコール度数が約14%くらいある。だから、酒類販売許可のあるお店でしか販売できません。 一方で「みり […]

仕掛けるカフェになりたい

2005年、東京の三軒茶屋でマメヒコを始めた頃、3年間はほとんどお客さんは来てくれませんでした。明けても暮れても、ただ待つばかり。このまま潰れてしまうんだろうと、ため息の日々でした。 それから渋谷にお店を出したんですけど […]

観音菩薩のように

MAMEHICOの裏にいると、「どうしてこういうことをしたのか?」と先輩が後輩を問い詰める場面が多い。 問い詰める先輩は「なぜか?」と失敗の理由をたずね、問い詰められた後輩は、「いや、はい、すいません」と謝る。これってち […]

麦畑を走って

麦畑が好きです。赤く実った穂は風に揺れると、幻想的なパステルカラーの波を作ります。5月終わりから6月初めにかけて、福岡の糸島でも、群馬、桐生周辺でも、一面に波打つ麦模様はとても美しい。 糸島の麦と群馬の麦。よーく見ると違 […]

水のようなヒト

チェーン店のカレーライス屋さんがあって、それをフランチャイズ展開している会社の社長に、22歳のアルバイトの女性が就任したと、WEBニュースに載っていました。ボクはそのお店に行ったことがないのだけれど、その彼女のインタビュ […]

「ベアトリネエチャン」の上演

6月に銀座で上演する演劇『ベアトリネエチャン』の脚本を書き上げ、ただいま稽古真っ最中だ。大正時代の浅草が舞台で、地震が来るという信憑性の高い情報を聞いて劇団員が右往左往するという話。 今回の劇の日程は、ボクが作・演出を務 […]

プロフェッショナル

MAMEHICOではご飯といえば玄米です。店内のドライカレーはもちろんのこと、ハレの日のイベントで作るちらし寿司でさえ、いまではすべて玄米です。玄米に食べ慣れてしまうと、白米だと「疲れた感じになる」とスタッフが言うのでな […]

MAMEHICOの短所かつ長所

都会で育ってきたし、都会でカフェもやってますけど、ボクは自然や田舎が好きな人間です。 MAMEHICOがハタケマメヒコとして、北海道で10年以上も土いじりや農園作業をやってきたのも、ボクやボクの周りにも自然好きが多かった […]

ヨシノさんとボク

先日、エトワール★ヨシノのライブを開催した。 ボクには井川啓央という顔と、もうひとつエトワール★ヨシノという顔、いや分身がいる。彼女は年齢不詳のシャンソン歌手で、自分の言葉で詩を紡ぎ歌にして、みなさまにお届けしている。彼 […]

赤いベンガラを塗る

何年か前に岡山の吹屋という街が好きで、よく旅行で泊まりに行ってました。そこは家々の木材がすべてベンガラで塗ってある赤い街です。 いま福岡の糸島にMAMEHICOを作っているんですが、そのときの記憶があって、要所に赤を配置 […]

知る面白さ

東京のMAMEHICOから、桐生に出かけるときは、関東平野をひたすら北上していくわけですが、ボクは横浜に住んでいるので、関東平野を北上するのは新鮮です。都心はどこまでも街が続くんですけど、大宮を過ぎたあたりになると、水田 […]