先週末、三軒茶屋の街では、世田谷大道芸のお祭りがありました。
コロナでいったん静まってしまったこのイベントも、今年はようやく賑わいを取り戻したように感じました。
お店の中にいても、外から聞こえてくる音がなんとも賑やかで、街全体がお祭りの空気に包まれていました。
MAMEHICOにも、朝から晩まで、たくさんのお客さんがいらっしゃいました。
小さなお子さんを連れたご家族。
いつもの常連さんが、ご両親を連れて来てくださったり。
お子さんからおじいちゃん、おばあちゃんまで、三世代でいらっしゃるご家族も。
久しぶりに、お客さんが途切れることのない一日でした。
街に活気があるって、いいことだなぁ!
そんなふうに嬉しく思う一方で、これだけ忙しいと、私たちのお店の課題もよく見えてきます。
そのひとつが、「スピード」です。
大先輩の日野さんは、本当に1秒も無駄にしません。
例えば、珈琲2杯の注文を画面に入力するとき。
「1」のボタンを2回押すのか、「2」を1回押すのか。
アイスカフェオレに最後のお酒を垂らすとき。
手元で垂らすのか、提供する位置に置いてから垂らすのか。
作業台を拭くとき。
一度で拭き上げるのか、何度も往復するのか。
どれも、ほんの1秒にも満たないような違いです。

でも、日野さんが1秒でやることに、私が2秒かけていたら。
同じ作業を繰り返したとき、日野さんが1時間で終わる仕事に、私は2時間かかる計算になります。
たかが1秒。でも、1秒と2秒では、倍の違いなのです。
以前の私は、たった1秒の無駄に顔を真っ赤にして怒る日野さんを見て、
「たった1秒のことで、そんなに怒らなくてもいいじゃない」なんて思っていました。
でも、そう思っている間は、本当に成長しませんでした。
1秒と2秒は倍。
そのことがようやく腑に落ちたとき、背筋が凍るような気持ちになりました。
例えば、1分に1秒ずつ無駄にしていたとしたら。
いや、実際はもっと無駄にしていると思いますが……。笑
その1秒の無駄は、
1日で、24分。
1週間で、約3時間。
1ヶ月で、半日分。
1年で、約1週間分。
あぁ、恐ろしい。
こりゃ、日野さんも顔を真っ赤にして怒るわけだ……。
でも、今回の大道芸のように、朝から晩までお客さんが途切れない日には、その1秒の違いが、いつも以上に大きく感じられます。
一つひとつの作業は小さくても、何十回、何百回と繰り返すうちに、大きな差になる。
もちろん、ただ急げばいいという話ではありません。
急いだ結果、盛り付けが雑になったり、接客がおろそかになったりしては、意味がない。
できるだけ無駄をなくし、必要なところを丁寧に。
その両方ができるようになりたいものです。
さて、お祭りが終わった街は、またいつもの日常に戻りました。
何事もなかったような顔をして、みんなそれぞれの日常に戻っていく。
この、ちょっと寂しい感じまで含めて、お祭りなのかもしれませんね。



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