今、三茶店では、せっせと謎のチラシを配っています。
タイトルは、
「音楽が好きな人 銀座に来て。今週末!」です。笑
しかも、このチラシを喫茶メニューと一緒にお渡ししています。
なので、お茶をしに来たお客さんは、だいたい「…………???」という顔をしています。笑
そりゃそうですよね。
三茶にお茶を飲みに来たら、突然、「音楽が好きな人、銀座に来て」ですから。
実は今週末の3連休、銀座店で急遽、MALをやることになりました。
MALとは、Mamehico Acoustic Liveの略。
ここに出てくれる人。そして、聴きに来てくれる人。ただいま、緊急募集しています……!
そもそも、MALで何をやりたいのか。
音楽や芸能って、今はちょっとおめかしをして、コンサートホールへ行って、高いお金を払って、有名な人の演奏をありがたく聴く。
そんなふうに、「演る人」と「観る人」「聴く人」が、はっきり分かれていることが多いですよね。
もちろん、それも音楽の楽しみ方のひとつです。でも、本当にそれだけなのかな、と思います。
昔は、歌や楽器って、もっと生活のすぐそばにあったはずです。
田植えのときには、みんなで歌う。豊作を願って、音楽や踊りを奉納する。
地域のお祭りや盆踊りでは、プロの踊り手をみんなで眺めるのではなく、そこにいる人たちが一緒になって踊る。
音楽や芸能は、特別な人だけが「見せるもの」ではなく、もっと普通の人たちの暮らしの中にあったんですよね。
井川さんは、10年以上前から、「音楽や芸能を、もう一度そういう場所に戻したい」と言い続けていました。
渋谷・宇田川町に店があったころには、プロのオペラ歌手と、これから音楽家を目指す学生を一緒にしたり。
普通のクラシックコンサートでは、なかなかできないような、ちょっと変わった音楽会もやっていました。
プロの世界で活動している人から、「それ、面白いね」と言ってもらえることもあれば、「そんなのは邪道だ」と言われることもあったそうです。
まぁ、そう簡単にはいきません。笑
それでも、紆余曲折しながら、銀座で、もう一度やってみよう、ということになりました。
今回の3日間は、その始まりです。
上手な人がステージに立って、お客さんが静かに鑑賞する。
それだけではなくて、聴きに来た人が、「私も一曲、やってみようかな」と思ったり。
出演した人が、別の誰かの演奏を聴いて、「今度、一緒にやりませんか」となったり。
聴く人と、演る人の境目が、もうちょっと曖昧になる。
そんな場所になったら面白いなぁと思っています。

とはいえ。
「人前で演奏してみませんか?」と言われると、途端にハードルが上がりますよね。
家ではギターを弾いているけど、人前ではちょっと……。
昔ピアノを習っていたけれど、もう何年も弾いてないし……。
歌うことは好きだけど、「出演者」と言われると、なんか違う……。
でも、そんな人にこそ、来てもらえたらいいなと思っています。
プロじゃなくてもいい。ものすごく上手じゃなくてもいい。
楽器をやっている人。歌うのが好きな人。舞台に立つのが好きな人。ちょっと立ってみたい人。
「なんだか面白そう」くらいでも、大丈夫です。
そして、そんなことを考えながら三茶店に立っていると、改めて思うんです。
音楽が好きな人って、結構いるんですよね。
楽器を持ってやってくるお客さん。楽譜をじーっと眺めているお客さん。
店内でかかっている音楽に、「これ、誰の曲ですか?」と反応してくれる人。
そういう人を見るたびに、「あ、この人も音楽が好きなんだ」と思います。
でも、よく考えてみると。
私たちは毎日のようにたくさんのお客さんと顔を合わせているけれど、その人のことを、ほんの一部分しか知らないんですよね。
いつも静かにコーヒーを飲んでいるあの人が、実はピアノを弾く人かもしれない。
毎週来てくれているあの人が、昔バンドをやっていたかもしれない。歌うことが大好きな人かもしれない。
そんなこと、聞いてみなければわかりません。
最初は、「音楽が好きそうな人に、このチラシを渡そう」と思っていました。
でも、音楽が好きそうな人って、誰だ?笑
楽器を持っている人だけが、音楽好きなわけではないですからね。
だったらもう、いっそのこと全員に渡してみよう!!!ということになりました。笑
そんなわけで今、三茶店では、「音楽が好きな人 銀座に来て。今週末!」という謎のチラシを、メニューと一緒にせっせと配っています。
お客さんは、「…………???」という顔をしていますが、それでも渡します。笑
100人に渡して、誰も見向きもしないかもしれません。
でも、その中の一人が、「実は私、歌ってるんです」と言うかもしれない。
その人が銀座に来て、また別の誰かと出会うかもしれない。そこで一緒に演奏することになるかもしれない。
そう考えると、誰に渡した一枚から何が始まるかなんて、わからないんですよね。
聴く人も、演る人も、一緒になって音楽や芸能を育てていく。
そんな場所を作ろうと思ったら、まずは人と出会うところから。
ここから、何か始まるかもしれません。
というわけで、この一週間。
三茶店では、その出会いを信じて、とにかく手渡しでチラシを配ってみようと思います。
どうか、優しく見守ってくださいね。
そして、このブログを見ているあなたも!
ぜひMALに遊びに来てくださいね……!



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