新しいスタッフの子たちに仕事を教える日々が続いています。
珈琲の淹れ方、料理の盛り付け方、お客さんへのご案内の仕方。
覚えてもらいたいことは山ほどあるのですが、意外と教えるのが難しいのが、「トーストの焼き方」です。笑
トーストの焼き方を教えていると、決まって聞かれることがあります。
「何度で、何分ですか?」
うん、そう聞きたくなるよね。
私だって、新しい仕事を覚えるなら、まず数字で教えてもらいたい。でも、これがなかなか難しい。
というのも、オーブントースターの庫内の温度って、実はかなりアバウトなんです。
サーモスタットという、温度が上がりすぎないようにヒーターを調整する機能がついているのですが、これがなかなか気まぐれで。
さっきまでいい調子で焼いていたのに、急に焼き目がつかなくなったり。
「あれ?今日はずいぶんのんびりしてるねぇ」なんて思っていたら、今度はヒーターが元気よく働き始めて、あっという間に焼き色がついてしまったり。
こちらの都合なんて、お構いなしです。笑
しかも、朝一番に使うときと、何枚も立て続けに焼いているときとでは、庫内の状態も違います。
同じ温度に設定して、同じ時間だけ焼いたからといって、毎回同じトーストが焼けるわけではないんです。だからといって、焼けていれば何でもいい、というわけにもいきません。
目指しているのは、表面にこんがりと焼き色がついて、香ばしい香りのするトースト。
かじると、表面はサクッ。でも、中までカリカリに乾いてしまってはダメなんです。
中には、パンのしっとりとした柔らかさが残っていてほしい。
この、外側と内側のちょうどいいところを狙いたい。
そうなると、やっぱり自分の目で焼き色を見て、香りを確かめながら、焼き上がりを判断するしかありません。

最初は、もちろん時間の目安も伝えます。
でも、最終的には、
「オーブンの様子をよく見てね」
「オーブンと仲良くなってね」
なんて、ずいぶん曖昧なことを言うしかないんです。笑
教わる側からしたら、困りますよね。
何度で何分かを聞いたのに、返ってきた答えが「仲良くなってね」ですから。
でも、毎日使っていると、少しずつわかってくるんです。
あぁ、今日はまだ庫内が温まっていないな。
さっきまで続けて焼いていたから、今度は少し早めに様子を見よう。
そんなふうに、機械の癖を知って、自分の動きを変えられるようになっていく。
数字で覚えられることもたくさんありますが、数字だけではどうにもならないこともあるのです。
それにしても、トースト一枚を焼くのにも、なかなか奥が深いものです。
そんなわけで、今日もオーブントースターとの親睦を深めているところです…。笑
スタッフのみんなも、トースターも、少しずつ息が合ってくるといいなぁ。
ぜひ、三茶店のモーニングに、焼きたてのトーストを食べにいらしてくださいね。



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