WEBマガジンM=Hico、特集はエトワール★ヨシノ!

明日は全店お休みをいただきます

チームワークで乗り切るスランプ

渡辺 みゆき2026年07月18日

マフィンづくりは、ようやく順調になってきたと思っていました。
工房をオープンしてからは、一度も失敗することなく焼けていたんです。
ところが最近、思わぬところで壁にぶつかりました。

マフィンの生地を型に流し込む直前、
型離れをよくするために国産のなたね油をハケで塗ります。
前回も書きましたが、この作業のコツがなかなかつかめずにいました。
それでも少しずつ感覚がつかめるようになり、
順調に焼けるようになっていました。

ところが最近、油を少し塗りすぎているのか、
焼き上がったマフィンの表面に、
クレーターのようなへこみができることがあると気づいたんです。
もちろん商品としてお届けできる品質ではありました。
でも、「もっときれいに焼き上げたい!」と思い、一人で試行錯誤を始めました。
これが大きな間違いでした。

そこから、それまであんなにきれいに焼けていたマフィンが、
うまく焼けなくなってしまったんです。
型から外そうとすると生地がくっついてしまう。
やっと外れたと思ったら、ぼろぼろと崩れてしまう。
油の量を変えたり、塗り方を変えたり、
何度も試しましたが、失敗の日々が続きました。

そんな落ち込む私を見かねた(?)神戸マフィン隊長のさくらが、
「私は洗車機をイメージして塗っています! よければ動画を撮ってみましょうか?」
と声をかけてくれたんです。

動画を見てびっくりしました。
ハケを洗車機のブラシのように、
くるくると自由自在に動かしているではないですか!
なるほど、これなら少ない油で、
細かいところまで素早く、むらなく塗ることができます。

その動画を何度も見返してイメージトレーニングをし、
翌日、一人で焼いてみました。
すると、見事に全部きれいに焼き上がったんです。
もう、ほんまにうれしかったです!
型からころんと外れた、きれいな焼き色のマフィンを
見たときは、涙が出そうになりました。

一人で悩んでいた私に声をかけてくれる人がいて、
一人では気づけなかったことを、
チームのみんなで支え合いながら乗り越えていく。
あらためて、仲間の優しさや心強さを感じた出来事でした。

御影チームは今日もみんなで、さらにおいしく、
さらにきれいに焼き上がるマフィンを目指して、
ひとつひとつ心を込めて焼いています。