マフィンづくりは、ようやく順調になってきたと思っていました。
工房をオープンしてからは、一度も失敗することなく焼けていたんです。
ところが最近、思わぬところで壁にぶつかりました。
マフィンの生地を型に流し込む直前、
型離れをよくするために国産のなたね油をハケで塗ります。
前回も書きましたが、この作業のコツがなかなかつかめずにいました。
それでも少しずつ感覚がつかめるようになり、
順調に焼けるようになっていました。
ところが最近、油を少し塗りすぎているのか、
焼き上がったマフィンの表面に、
クレーターのようなへこみができることがあると気づいたんです。
もちろん商品としてお届けできる品質ではありました。
でも、「もっときれいに焼き上げたい!」と思い、一人で試行錯誤を始めました。
これが大きな間違いでした。
そこから、それまであんなにきれいに焼けていたマフィンが、
うまく焼けなくなってしまったんです。
型から外そうとすると生地がくっついてしまう。
やっと外れたと思ったら、ぼろぼろと崩れてしまう。
油の量を変えたり、塗り方を変えたり、
何度も試しましたが、失敗の日々が続きました。
そんな落ち込む私を見かねた(?)神戸マフィン隊長のさくらが、
「私は洗車機をイメージして塗っています! よければ動画を撮ってみましょうか?」
と声をかけてくれたんです。
動画を見てびっくりしました。
ハケを洗車機のブラシのように、
くるくると自由自在に動かしているではないですか!
なるほど、これなら少ない油で、
細かいところまで素早く、むらなく塗ることができます。
その動画を何度も見返してイメージトレーニングをし、
翌日、一人で焼いてみました。
すると、見事に全部きれいに焼き上がったんです。
もう、ほんまにうれしかったです!
型からころんと外れた、きれいな焼き色のマフィンを
見たときは、涙が出そうになりました。
一人で悩んでいた私に声をかけてくれる人がいて、
一人では気づけなかったことを、
チームのみんなで支え合いながら乗り越えていく。
あらためて、仲間の優しさや心強さを感じた出来事でした。
御影チームは今日もみんなで、さらにおいしく、
さらにきれいに焼き上がるマフィンを目指して、
ひとつひとつ心を込めて焼いています。




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