桐生の春を歩く│2026年4月
こんにちは。MAMEHICOの坂本智佳子です。
「暦の手帖」@MAMEHICO紫香邸シリーズが始まりました。初回は、ひっかけ問題のように「神戸」と書いて「ごうど」と読む、群馬県の地名から撮影がスタートします。ナビゲーターは、紫香邸のお客さんであるりかこちゃんです。
故郷・桐生の春
私自身は群馬県桐生市の出身で、十八歳までこの地で育ちました。当たり前のように身近にあった山々の自然も、東京で暮らしている今では、眩しく感じられます。今回のロケは「春」の光景をおさめていますが、紫香邸から車で数十分も行けば、桃源郷のような春爛漫の山々が迎えてくれました。春の野花と呼ばれるものはほとんど咲いていたのではないか、と思わせるくらいの春っぷりでした。
大きなしだれ桜と、泥棒草
「暦の手帖」のロケでは、おおよその撮影場所は決めていますが、今回は花々の開花次第というところも大きく、井川さんがその場で見つけて撮ったものもたくさんあります。その一つが、大きなしだれ桜の木です。映像からもその大きさは伝わると思いますが、実際に目の前に立つと、その佇まいに圧倒されそうでした。桜の花びらが青空へ吸い込まれていく美しいカットもありますが、実はその足元には泥棒草(ひっつき虫とも呼ぶのでしょうか)がいっぱい。全員、ズボンやスニーカーのあちこちに泥棒草をくっつけながらの撮影でした。
カメラの外側にも、自然が本当に溢れています。映像では良いところが切り取られていますが、泥棒草をくっつけ、ときには本当に泥まみれになりながらロケをしてこそ、カメラの外側にあるものが想像できるようになる。その学びこそ、ロケの醍醐味だなぁと感じます。
時刻表どおりに来ない電車
桐生には、桐生駅を始発として「わたらせ渓谷鐵道」というワンマン列車が走っています。冒頭のカットに映っている、一両編成のおもちゃのような電車です。ただ、この電車を映像におさめるのは、なかなか大変でした。というのも、この電車、必ずしも時刻表どおりに走っているわけではないのです。線路が単線のため、駅で長い待ち合わせ時間が発生することもあり、発車時刻はわかっても、到着や通過の時刻が読めません。時刻表どおりに電車が来るのが当たり前という都会の感覚を嘲笑うかのように、列車はのんびりと走っています。
ちなみに、電車を撮ろうと数十分も待ち構えていたのに、「電車が来てる!」「え、いま!?」「もうカメラ回ってるよ!」と慌てた結果、逆REC(回しているつもりが止まっていて、止めたつもりが録画が始まる現象)をやらかしてしまいました……。残念ながら、滝の前を列車が走っている爽やかなカットは、お蔵入りです。
よもぎ餅、一発撮り
春の野草といえば、よもぎ。ということで、今回の撮影では「よもぎ餅」を作っています。MAMEHICOではよもぎ白玉をメニューにご用意していますが、よもぎ餅はあんこを包まなくてはなりません……。料理シーンは、材料の都合もあってやり直しがききにくく、一発撮りになることがほとんどです。思った以上に難しそうで、使える映像になるか、現場では緊張が走りましたが、無事によもぎ餅も完成。撮影後にみんなでいただきましたが、美味しかったです。
太陽とともにある暮らし
ちなみに、今回の撮影では、ロケ隊の集合時間は朝六時。鳥や虫たちはすでに活動を始めていますから、これでも遅いくらいです。太陽の動きとともに日常がまわっているような紫香邸では、朝がとても早いのです。紫香邸に来ると、自然と太陽とともに動くことになります。朝日をたっぷり取り込む家の造りですし、夜に照明をつけても、東京の夜のように活動的な気分にはなりません。外でよく身体を動かし、ご飯も美味しいので、ロケに参加すればするほど健康になりそうです(笑)。
次回は、夏の盛りへ
さて、「暦の手帖」の紫香邸シリーズでは、春夏秋冬の光景をおさめていきます。次回のロケは、夏の盛り。暑さと虫との戦いになりそうですが、夏らしい自然の光景をお届けできるように、張り切って撮影してきます。無事に公開されたあかつきには、みなさんはぜひ涼しい室内で(笑)、ごゆっくり観ていただけたらと思います。





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