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愛子さんが変わったこと

はじめまして。MAMEHICO神戸メンバーの松本愛子です。
大阪で会社員をしています。

子どもの頃、私は歌うことが大好きでした。
そのことを、ある日突然思い出しました。
大人になってから習い事をしたことがなかった私は、かなり勇気を出して、店長の妻・みゆきさんがされていた音楽教室に申し込みました。
そして、そのご縁から今、MAMEHICOに通っています。

「自分の好きなことを始めると、必要なものやご縁が自然と集まってくる」と聞いたことがあります。
振り返ってみると、あの時からすべてが始まっていたのかもしれません。

呼吸を止めて生きていた頃

今から3年ほど前の私は、いつもしんどかったです。
会社では残業ばかりして、とにかく頑張って働いていました。
自炊はせず、ご飯はコンビニで済ませ、朝はエナジードリンクを流し込む毎日。
仕事は耐え忍ぶものだと思っていました。

休みの日くらいは楽しく過ごさなきゃと、予定をいっぱい入れたり、突然ひとり旅に出たり、新しい趣味を始めてみたり。
新しい洋服を買ったり、少し高いコスメを買ってみたり。
あの頃の私は、きっと自分を変えたかったのだと思います。

何かを変えれば、今より幸せになれる。
別の自分になれれば、うまく生きられる。
そんなふうに思っていました。

でも、そんな生活は長くは続きませんでした。
ある時、限界がきて、私は休職することになりました。

ちょうどその頃、御影MINIがオープンしました。
渡辺夫婦が「気分転換になれば」と声をかけてくださり、MAMEHICOでのお手伝いが始まりました。
ドリンクを作ること。デザートを盛りつけること。掃除をすること。
不器用な私にとって、どれも得意なことではありませんでした。
それでも、なぜか毎日が充実していました。

みんなでご飯を食べて、その日感じたことを話す時間がありました。
会社では「ひとりにしてほしい」と思うことも多かったのに、MAMEHICOでテーブルを囲む時間は不思議と楽しかったのです。

お菓子作りの経験なんてまったくないのに、自分が作ったマフィンが店頭に並んだ時には、本当に驚きました。
だからこそ丁寧に作ろうと思ったし、「美味しかったよ」と言ってもらえることが嬉しくてたまりませんでした。

そして何より、「とにかくやってみよう」と背中を押してもらえる環境がありました。

普段の私なら、怖くて断っていたことばかりです。
でも、失敗しても受け止めてもらえる安心感が、そこにはありました。
美しい店内、整った環境、おいしいまかない、誰かと話す時間。
そんな毎日を過ごしているうちに、少しずつ身体が楽になり、気がつけば心にも余裕が戻っていました。

別人になれたわけではないけれど

半年ほどして、私は会社に復職しました。
すると、なぜだか同じ景色が違って見えたのです。
もちろん、心配性は相変わらずです。
ひとと比べて落ち込むこともあります。
イライラする日もあるし、悲しい出来事だって起こります。
会社も、住んでいる街も、関わるひとも、好きな本も、大好きな推しも、3年前と何も変わっていません。
それなのに、前より生きやすくなりました。

以前の私は、いつも呼吸を止めながら生きていたような気がします。
何かトラブルが起これば、すぐに絶望していました。
でも今は、家で水漏れが起きても笑えることがあります。
落ち込んでも、ちゃんと戻ってこられる。
前のように深く沈み込む前に、「大丈夫、大丈夫」と自分に声をかけられるようになりました。

今回、「変わりたいけれど」というテーマをいただいて、改めて振り返ってみました。
私は、自分が大きく変わったとはまだ思えません。
でも、別人になることが変わることではないのかもしれません。

休みが必要な時は休むこと。誰かに頼ること。ひとりで抱え込まないこと。失敗してもいいと思えること。
そんな小さなことを少しずつ覚えて、私は以前より自分を大切にできるようになりました。

変わったような、変わっていないような。
変わっていないようで、やっぱり変わったような。

別人になれたわけではありません。
でも、前より少し、自分と仲良くなれた気がします。
それだけのことですが、私は今日も案外ご機嫌に暮らしています。