
手をかけ、目をこらす
紫香邸が二日間だけ、洋食屋になるというイベントをやりました。今回は「洋食屋」は冬に続いて二回目だったので、準備もメニューも、前よりずっとよくできたと思ってます。けど、終わってみると、「もっとうまくできたよな」と、いろんな反省が浮かんでくるものです。 たとえば、ハンバーグの焼き方。前回の反省をふまえて

紫香邸が二日間だけ、洋食屋になるというイベントをやりました。今回は「洋食屋」は冬に続いて二回目だったので、準備もメニューも、前よりずっとよくできたと思ってます。けど、終わってみると、「もっとうまくできたよな」と、いろんな反省が浮かんでくるものです。 たとえば、ハンバーグの焼き方。前回の反省をふまえて

『桜の木にバナナの実』というエッセイ本を何年か前に書きました。それがポツポツと売れ続けて、そろそろ在庫がなくなりそうなので、久しぶりにまた刷って出そうと思っています。店頭でも買えますが、ホームページでも買えるようにするので、ぜひそのときはどうぞ。 さて、この本の表題になったエッセイは、「桜の木にバナ

ある日、若い幼稚園の先生が、ボクにこんな相談をしてきました。 「井川さん、うちの園に、固形のものしか食べられない子がいるんです。スープとかジュースとか、やわらかいものはどうしても無理で、口に入れると吐き出しちゃう。お母さんもすごく困ってて、いくつも病院を回ったんです。で、ようやく診断名がついたんです

今週末、紫香邸で「限定で洋食屋をオープンします」のイベントをやります。今回の目玉は、ハンバーグ。これしかない。2月にも同じ企画でやったんだけど、そのときも、子どもも、大人も、お年寄りも、なぜか二つ返事でハンバーグを頼む。群馬・桐生の方々は、よほどハンバーグがお好きなのかしら。その真偽はわかりませんが

去年の秋から、ちょこちょこ桐生に通っては、紫香邸の庭をせっせといじっています。そんなに広い庭じゃないけど、ほっておけばすぐにジャングルになる。忙しいだの、いまやろうとしてたとこだの、そんな甘っちょろい言い訳は、植物には一切通用しないことを、ハタケマメヒコで痛感してるから。MAMEHICO紫香邸として

今年に入って、ほとんど息つく暇がないんです。桐生では庭いじりと補修。毎月ある面白ラジオの脚本と収録、それに編集。御影では新作メニューづくりに加えて、イベントの仕込み。さらに、これまで手が回らなかったメンバーシップの仕組みと、ホームページの改修にも、ようやく本腰を入れはじめたところです。 そんななかで

珈琲豆の値段が、ずっとジワジワ上がってきていたんですが、ここにきて、いよいよ「ひどいな」と言いたくなるほどの値上げが、容赦なく来ています。 2024年の終わりには、世界の主流であるアラビカ種の先物価格が1ポンド(約454g)で3.29ドル、つまり500円を超えたそうです。2025年2月には、たった1

「うちの会社、このままじゃいけない気がして。会社のなかにいると、ぜんぶ決まってるんです。前例とか、順番とか。それを変えようとすると、和を乱すヒトだと非難されて」 そんなふうにボクに愚痴をこぼしにくる大企業勤めの女性が、最近、増えています(笑)。みんな「いろいろと行き詰まってる」んでしょうか。 安定と

お弁当を作りはじめたのは、コロナ禍がきっかけでした。渋谷のお店に一般のお客さんが来なくなり、常連のお客さんだけが一日中店にいるようになったのです。さすがに珈琲とケーキだけで過ごすのは体に負担があると思い、体に優しい食事を用意するようになったのが始まりでした。やがて、緊急事態宣言とその解除が繰り返され

この夏から、MAMEHICOで新しいドラマを撮る予定です。いまはそのキャストやスタッフを集めて、少しずつ準備を進めているところ。 お客さんやスタッフとの共同作業で、これまでもドラマや映画、演劇をMAMEHICOを使って作り続けてきました。ストーリーやセリフといった脚本の部分は、すべてボクが書いていま

MAMEHICOの料理は、華やかさよりも、確かな味に重きを置いています。派手な盛りつけや、流行りの食材に頼らず、基本の調味料をどう使うか──それが店の味を決めています。見た目は控えめでも、心と体にしみ込んでいく。その味の土台を支えているのが、油、酢、みりん、酒、砂糖、しょうゆ、みそ、塩といった、ごく

映画が今やスマホひとつで誰でも簡単に観られる時代になりました。だから映画館に足を運ぶ人は減っています。「わざわざ出かけるなんて面倒だ」と感じる気持ちもわかります。でも、その面倒の先にあるもの——それこそが、ボクたちが日々カフェという場所づくりを通して伝えようとしている「面白さ」や「豊かさ」なんです。