
当たり前を守る
なんでメンバーシップ制なのか。よく聞かれる質問です。時には「なんでそんなややこしいことをするのか」と怒られることもあります。けれど、ボクたちがやろうとしているのは、当たり前のことを当たり前にしたい、それだけなのです。 たとえば。バターならちゃんとバターを使いたい。牛乳なら牛乳をそのまま使いたい。それ

なんでメンバーシップ制なのか。よく聞かれる質問です。時には「なんでそんなややこしいことをするのか」と怒られることもあります。けれど、ボクたちがやろうとしているのは、当たり前のことを当たり前にしたい、それだけなのです。 たとえば。バターならちゃんとバターを使いたい。牛乳なら牛乳をそのまま使いたい。それ

「脱走兵と群衆」がまもなく差し迫ってる中、稽古と準備真っ只中です。とにかく、すべてがボクにかかってるわけで。そんなとき、ボクよりうんと若いヒトから、「井川さんにとって、生きるとはなんですか」そんな直球を投げられたんです。 そんなもの、答えられるわけないじゃないかっ。生きる意味なんてわかってたら、こん

MAMEHICO銀座が三年になろうとしています。 始まりはコロナ禍。渋谷店を閉めるかどうか迷っていたときに、「銀座でやってみませんか」と声をかけてもらったのがきっかけでした。 勢いで始めた「ステージ付きのカフェ」。半分は流れ、半分はとにかくやってみるか、と。そうして気がつけば三年が経ちました。 やっ

敏感なお客様ならお気づきでしょう。最近、MAMEHICOの30代、40代のスタッフたちの顔に、「このままじゃまずい」という焦りの影が、はっきりと浮かんでいることを。そうなのです。いまメインスタッフは、大きな決断を迫られているのです。 銀座も神戸も桐生も──現場でよく出る話といえば、「果たして、明日い

神戸のお店が忙しくなってきています。「苦節三年」とはよく言いますが、この9月で開店から三年を迎え、ようやく地域に認知されてきたようで、お客さんが来てくださるようになりました。 当初、神戸のスタッフは「この御影の場所で、お客さんが来てくれるか」を心配していました。まぁ、その心配はわからないじゃない。け

先週、三軒茶屋でMAMEHICO二十周年のパーティーをやりました。古くから通ってくれているヒト、最近通いはじめたヒト、かつて一緒に働いたスタッフ、舞台に関わったヒト──いろんなヒトたちが集まった夜でした。 二十年を祝うパーティーといっても、派手なことはとくにしたくない。じゃあ集まって何をしたのかとい

MAMEHICOでは今、各店で「小銭が足りない」という現実に直面しています。もちろん銀行で両替はできるんですよ。できるんですけどね。その手数料が今は驚くほど高いのです。 多くの金融機関では、硬貨を入金・両替する際に「100枚までは無料、101枚目から手数料発生」という仕組みになってる。5円玉を100

MAMEHICOでは、9月と10月に「タダヒコ」という日を設けます。え、「タダ」?──そうなんです。「タダ」なんです。その日だけ、珈琲やデザート、食事のいくつかを無料で提供しようと思ってます。 「タダヒコ」、毎年、毎年、かれこれ10年近く続けてるイベントなんですけど、「なんのためにやってるんですか?

ヨシノの音楽劇『脱走兵と群衆』が、9月と10月に銀座で上演されます。すべてヨシノひとりによる音楽劇です。 それ自体、初めての試みでいろいろと大変なんですけど、今回の上演から、チケット代、鑑賞料についても大きな方針転換をすることにしました。 それは、「鑑賞料も、予約もいらない」と謳うことです。ふらっと

こんなことがありました。事務所で使っていたお櫃が壊れたんですね。もう20年以上前に買ったもので、作っていた桶屋工房もとっくに廃業していて、修理も難しい。なので、「この際、桐生にある桶屋さんで新しいお櫃を買おうか」と、ボクはスタッフに話しました。 するとみんな、「そうですね」と口々にうなずいて、「早速

ボクは「いかひこ塾」っていう、ゆるく続いてる集まりをやってます。今日はその話を少し。 世の中には、いろんな塾や勉強会がありますけど、だいたいは「正しい答えを教える」っていうスタイルでしょう? でもね、ボクは思うのね。いまのヒトたちがほんとうに欲しいのって、「正解」じゃないんじゃないかしらと。 たとえ

先だって、六本木のカフェで珈琲を飲んでいたときのことです。 少し離れたテーブルで、中年の男性が大きな声で話していたんです。年の頃は五十代後半くらいかしらね。話しぶりも堂々としていて、彼のまわりには4〜5人の男女が集まって、熱心にうなずいておられる。 「なるほどですね」「たしかに、たしかに」「目からウ