みなさんこんにちは。MAMEHICOメンバーの河村聡美です。
今回は私が築92年の紫香邸のどんなところに魅力を感じているのかをご紹介できればと思います。
まず1つ目は、訪れるたびに変化があることです。
紫香邸の建物や庭には、日々、手が加えられ続けています。裏を返すと、次々と不具合が発生するのでそれを直し続けなければならないということなのですが…だからこそ、訪れる度に変化があって面白いのです。
縁側のじゅうたんが板張りに変身していたり、お庭にバラのアーチができていたり、来るたびにどこかしらが変わっています。
紫香邸は、MAMEHICOの店舗の中でも最も変化の大きいお店ではないでしょうか。

お店のデザインの方向性を決めているのはオーナーの井川さんです。どこにどんなモノを配置して全体をどう調和させるのか、その点に関して井川さんは天才だと思います。様々なモノが存在しながらも、それが不思議と調和しているのです。
例えば、玄関から入って右手にある応接間。
中央に置かれた大きな楕円形のテーブルの上には薄いブルーの大きな中国風の壺、その壺にはいつも庭から切ってきた植物が活けられています。壁にはどこか南の国の女王のポートレートが掲げられており、振り向くと見える飾り棚に置かれたティーカップは西洋アンティーク風。
庭もそうですよね。竹垣とバラのアーチ、仏像とクリスマスローズが共存しています。
この一見バラバラなモノたちを調和させているのが井川さんの妙技なのです。そして、MAMEHICOの各店舗の中でその妙技を最も感じることができるのが、この紫香邸だと思います。築92年の古民家というどっしりとした土台の上に、井川さんのセンスが軽やかに重なっているのが紫香邸の大きな魅力です。
さて、私が紫香邸に感じる魅力の2つ目は、「みんな」で変化させていくのが楽しいことです。
方向性を決めるのは井川さんですが、それを実際にカタチにしていくのは、大工の加藤さん、ということもありますが、たいていはMAMEHICOのスタッフとお客さんです。

古い家を直してゆくには様々な仕事があります。だから、それぞれ得意なことが違う「みんな」でやる必要があるのです。
どんな人でも紫香邸に来れば仕事があると言っても過言ではありません。細かいことが得意な人には室内の拭き掃除やお庭のレンガの目地埋めがおススメ。大胆な人には庭で伐採した樹木をどんどんぶったぎってもらいましょう。我が家の2歳の息子だってバケツに砂を入れて運ぶことができます。誰でも何かしら参加する余地があるのです。
これってすごくいいなと思っていて、なぜかというと、仕事があるとそこに居場所ができるんですよね。立食パーティーなんかを思い浮かべてもらうとわかりやすいんですけど、大勢の人がいる中で自分の居場所をつくるのって結構大変です。でも紫香邸なら大丈夫。とんでもなくシャイな人でも何かしら手を動かしていれば、それこそ庭に生えた草をむしってくれさえすれば、それが役割になり、いつのまにかそこに居場所ができるのです。
時々思うんですよね。私は紫香邸を直したくてお手伝いに来てるんじゃなくて、そこに居たくて、誰かと会いたくて、おしゃべりをしたくてお手伝いに来てるんじゃないかって。
特に深い話をするわけでもないんですけど、「レンガの目地って永遠に砂を吸収していきますね」とか「水仙って掘っても掘っても球根が出てきてマジ生命力半端ないですね」とか、ひと言ふた言ことばを交わして、またそれぞれの作業に戻っていくというのが、なんだか心地いいんですよね。

紫香邸は築92年の古い建物なので、次から次へと修繕しなければいけない場所が出てきます。だからこの作業はこれからもずっと続きます。それが私にとっては嬉しいです。直さなくちゃいけない場所ばっかりで大変大変と言いながらも、だからこそ関わる余地が広がっていくから。
こんなふうに少し嬉しい気持ちを持っているのは、きっと私だけではないはずです。
それでは今回はこのへんで。みなさんごきげんよう。



コメント 0
コメントを投稿するには ログイン してください。