MAMEHICOのとんかつ、ふたたび

みなさん、ごきげんよう。MAMEHICOの日野です。
GWに、紫香邸でとんかつイベントを開催します。
とんかつ、と聞くと、つい思い出してしまうのが――
以前、MAMEHICOでやっていた、とんかつ屋のこと。
「カフエマメヒコ パートIII」というお店です。
三つめのマメヒコ、という意味と。
純喫茶とパン工房と、とんかつ。その三つがひとつになったお店、という意味で名づけられました。
事情があって、そのお店はあっという間に形を変えることになったのですが。
でも、あの頃のとんかつを「マメヒコの真骨頂だった」と言ってくださる方もいて、いまでもときどき、その話になります。
今回、紫香邸で「とんかつ屋さんをやってみよう」ということになり、そのときの記憶が、ぶわっとよみがえってきました。
お肉は、大きなかたまりのまま仕入れて、筋や余分な脂をていねいに取りのぞき、そこから一枚一枚切り分けていきます。
同じように見えても、お肉の状態はその日ごとに少しずつ違うので、大きさや厚みを揃えるのがなかなか難しいのです。
そのため、最終的にはグラムで合わせていきます。
けれど形までは揃わず、わらじのように横に広いものもあれば、厚みのあるものもあったり。笑
どれも少しずつ違って、なんだか人間みたいで。
それもまた、その日の一枚です。
そうして整えたお肉は、やさしくたたいて繊維をほぐし、下味をつけてから揚げていきます。
粉のつけ方、たまごのまとわせ方、パン粉のつき具合。
ほんの少しの違いで、揚がり方や食感が変わってくるのが、とんかつのおもしろいところです。
パン粉をつけるときは、軽く包み込むようにして、最後にほんの少しだけ押さえてあげる。
それだけで、衣のつき方が安定して、揚げたときの表情がきれいに仕上がります。
パン粉には、隣のパン工房で焼いた食パンを使っていました。
自家製のパン粉は、香りもよく、油の吸い方もやさしい。
衣が軽く仕上がるので、食べても疲れにくいのです。
ちなみに、耳を入れてしまうと火の入り方が変わってしまうため、使うのは白い部分だけ。
そんな細かいところも、味にきちんと影響してきます。
そして、意外と見逃せないのがキャベツです。
身がぎゅっと詰まった、重みのあるキャベツを選ぶと、しゃっきりとして、口当たりのいい千切りになります。
一方で、やわらかい春キャベツだと、水分が多く、うまく千切りにならず、食感がぼやけてしまうこともあります。
なにげない付け合わせですが、とんかつと一緒に食べたときのバランスを考えると、とても大切な存在です。
ちなみにスライサーにもこだわりがあって。笑
いくつか試した中で、最初に使っていた「1号機」が、結局いちばんきれいでほどよい食感に仕上がる、という結論に落ち着きました。
ソースは、オジカソースのウスターとどろソースをブレンド。
ベースはウスターで、そこにどろソースを少しだけ加えるのがポイントです。
コクと奥行きが出て、とんかつによく合う味になります。
そこに、辛子とケチャップを添えて。
少しずつ味を変えながら食べるのも、また楽しいものです。
ごはんとお味噌汁も、もちろん手は抜きません。
当時は白米でしたが、いまは圧力鍋で炊いた玄米をお出しします。
ふっくら、もちもちとした食感で、「玄米ってこんなにおいしいんですね」と言っていただくことも多いごはんです。
お味噌汁は、いりこと昆布でとったお出汁に、自家製味噌を合わせてつくります。
とんかつは、とてもシンプルな料理です。
だからこそ、素材の選び方や、ほんの少しの手のかけ方が、そのまま味にあらわれます。
こうしてひとつひとつ思い出していると、なんだか懐かしくなってきました。
そして、やっぱり食べたくなります。笑
あのときのとんかつを、いまのかたちで。
紫香邸でご用意します。
どうぞ、楽しみにいらしてください。

とんかつの名店を再現する、
5/5・6の2日間限定の特別企画。
こだわりの豚肉と手作りパン粉で
仕上げるとんかつと、この日だけの
特別メニューをご用意します。







