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紫陽花ケーキの食べ方

① 紫陽花ケーキって何?

みなさん、ごきげんよう。MAMEHICOの日野沙織です。今日は「紫陽花ケーキ」の話をします。

紫陽花ケーキって、名前だけ聞くと「なんやねん」って感じなんですけど、見たらたぶん納得してもらえると思います。正体は、フランボワーズのバタークリームロールケーキ。……こうして書くと、ずいぶん長いですね。ロールケーキの下にえごまを敷いて、紫陽花に見立てているんです。

② 見た目はかなり昭和です

このケーキ、まず見た目がすごいんです。昭和レトロ。いまどきこんな色ある?というくらい、しっかり濃いクリーム。上にはアラザン、ドレンチェリー、アンゼリカ。全部が「わたしはここにいます」って主張してくる。

最近はあまり見かけなくなりましたけど、こういうケーキを見ると、なんでか少しぐっときますね。昭和の後半生まれでも、不思議と記憶にあるんです。

③ 作り方はわりと真剣です

でもこのケーキ、見た目とは裏腹に、作る側はかなりまじめなんです。

まず、ロールの巻き終わりになる部分を斜めに切り落とします。これをやらないと、最後がぽよんと浮いてしまう。斜めにすると、全体がすっとなじむ。地味なんですけど、ここで仕上がりが決まります。

④ バタークリームの「ちょうど」

さらに中のバタークリーム。ラズベリーピューレを混ぜるんですけど、これがなかなか繊細で。ちゃんと混ざっていないと、クリームに斑点が出てしまうんです。理由はシンプルで、ピューレが重いから。その重さはどこから来るかというと、もともとのピューレを半量になるまで煮詰めているからなんですね。たとえば1kgを500gまで。サラサラだったものが、ドロッとするまで。トロッでもない、ボテッでもない。ほんとうに、その中間の一点だけ。でも現場では、その「ちょうど」を見ているんです。

バタークリームも同じで、白くなるまでしっかり空気を入れる。ただ「何分やればOK」では決められません。その日の状態で、止めどきを決めるしかない。だから結局、「今日のこの感じ、覚えてね」になるんです。数字じゃなくて、感覚の記憶。MAMEHICOの仕事って、だいたいこういう感じなんです。

⑤ 食べ方、ちょっと変です(いい意味で)

そして食べ方にも、ちょっとしたルールがあります。

まずは普通に、バターケーキとして食べる。途中から、えごまの葉をちぎって一緒に食べる(紫陽花の葉ではなく、えごまです。紫陽花には毒があるので)。そして最後。えごまの葉でくるっと巻いて食べると、一気にさっぱりするんです。

これをやるひと、体感で10人に1人くらい。井川さんは「そういうひとだけ集めて“最後まで巻く会”をやったら、すぐ仲よくなる」と言っていましたけど、わたしもそう思います。

⑥ 飲み物はアイスコーヒー推しです

もうひとつ、意外なポイントがあって。バタークリームならホットコーヒー、と思いがちなんですけど、おすすめはアイスコーヒーなんです。

口の中で分離しそうで、しない。むしろ一瞬、台風みたいに混ざる。アイスコーヒーが抜けたと思ったら、フランボワーズが追いかけてくる。ちょっと驚きます。紅茶よりは、絶対にコーヒーです。

⑦ おわりに

紫陽花ケーキひとつで、ずいぶんいろいろ話せてしまいました。でもそれはたぶん、「食べるだけで終わらないケーキ」だからなんだと思います。

ぜひ、食べ方も含めて楽しんでみてください。みなさんの紫陽花ケーキの食べ方も、よかったら教えてくださいね。