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三軒茶屋、神戸・御影
シンプルイズベストを形に
美味しい桃なら何もしないでそのままかぶりつくのが一番美味しい。そうとわかっていながら、そのままの桃をメニューにできないのがカフェを営む者の悲しみでもあります。シンプルな材料をただ重ねてパフェグラスに盛り付けた、それだけをパフェと呼ぶには忍びないところはありますが…素材の美味しさをなるべくそのままお届けするために手を加えすぎないことにこだわったら、この形になりました。私たちが思う美味しいの形を味わってみてください。

一番下に入っている寒天。この寒天にこそこだわりがつまっています。
寒天粉だけで作ると食感がブリッとして、他の素材との馴染みもあまり良くないと考えています。そこで、MAMEHICOでは寒天にアガーと呼ばれる海藻由来のゼリーを混ぜてオリジナルの食感の寒天を作っています。
一見、味も香りもないようなこの寒天が、他のパーツと合わさった時につるんとしたその食感、喉越しを加えて、そのデザート全体を下支えするのです。この寒天なしにこのパフェは完成しません。

桃は硬すぎたら美味しくないけれど、運んでくる時にはある程度硬くないと打ちみができやすく、痛みやすい。熟しすぎても柔らかすぎて扱いにくい。なので、どれくらいの硬さのものを調達して、どれくらいの期間置いて追熟させてから使うか、その見極めが重要です。程よく熟した桃はハリがあって、少しの歯応えと柔らかさをバランスよく兼ね備えています。
桃に限った話ではありませんが、調達するときも、調達した後も観察、観察、観察…なのです。そうして今がちょうどいい!という時に、みなさんのもとにお届けする。包丁を入れる時までその塩梅の見極めは続きます。そのことの面白さと難しさを旬の食材を扱うことで感じています。

仕上げに梅シロップをかけて、このパフェは完成します。このシロップは梅を砂糖漬けにすることで酸味の角を取り、甘酸っぱさを絶妙に閉じ込めた自家製のものです。
桃も梅もストーンフルーツと呼ばれる、バラ科の果実。だからか、梅シロップは桃との相性がとてもよく、このシロップがあることでシンプルな素材を重ねたこのパフェ全体が1つにまとまります。味わいの重なった部分を頬張れば、ストーンフルーツの華やかな香りが鼻に抜けていくことを存分に味わっていただけるはずです。
毎年6月に仕込む梅シロップはある程度の時間をかけてじっくり熟成させてできるものなので…いくら良い桃が手に入ったとしても、このシロップが完成しないことには、このデザートは始まりません。

MAMEHICOのパフェには欠かせない牛乳アイスクリーム。そのまま食べて美味しいのはもちろんのこと…少し溶けて梅シロップと合わさることで全体をまとめる役割も担っています。梅シロップだけでは少しエッジが強いところに、このアイスが重なることで味わいがマイルドになるのです。
パフェとして出来立てのまだアイス然としたところも、だんだんと溶けてシロップと馴染んできたところも、どちらもこのアイスの魅力を感じられる部分です。食べ進める中でその変化を追いながらぜひ味わってみてください。

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