こんにちは!MAMEHICO東京スタッフ兼演者の池田玲菜です!
コロナをきっかけに大学を退学し、カフェと舞台に勤しむ日々を送っております。
ドラマ「ノッテビアンカ」ではOSEKKAIカフェの店員ハルエを演じました。
さて、今回のOSEKKAIカフェは、ハルエとマイコが2度目の喧嘩、そこへおっかない先輩店員がやってきて、ハルエちゃんはこってり絞られる、という一幕が繰り広げられます。
このお叱りのシーン、MAMEHICOのキッチンで繰り広げられる私と先輩の日常的なやり取りそのままなので、自分のシーンながら見る度爆笑してしまいます。
昨今では「パワハラ」とか「モラハラ」とか、そういう言葉が流行ってますから、足を踏んづけて、新聞紙を丸めた武器で大きな音を立て威圧するだなんて、きっと何某かのハラスメントに該当するんだと思います。
そもそも〇〇ハラスメントっていうのは、受け手が苦痛と思えば、その行為はハラスメントに該当すると一般的に定義付けられているそうです。
なんとも、受け手に有利な言葉です。
私は「ハラスメント」という言葉を聞いた時にいつも思うんです。
「では上司側の、部下に大切なお店の秩序を乱される苦痛、教えているのに何回も間違えられることの苦痛、教育のために自分の業務が増える苦痛、これは一体なにハラスメントに当たるんだろうか」って。
私は先輩に叱られると、「なんでそんなに責められなくちゃいけないんだ」って不貞腐れることもあります。
一方でその先輩も、私の存在そのものが「苦痛だ」とはっきり言います。
「なんでこんな当たり前のことを教えてやらなきゃいけないんだ」と嘆き、「どう教えたら伝わるんだろう」と頭を抱えます。
お互いにお互いが「ハラスメント」なんですね。
でもおっかない先輩が私は大好きです。
だってよく私のことをみてくれているからです。
例えば、机を拭いた後の台拭きをきちんとたたみ直して戻したりすると、「レイナなのにたたみ直してるなんてエラッ!明日雪降るかも」と気づいてくれたり、「今日はこんなことで失敗しちゃったけど、落ち込まず明日も挑戦してみます」なんて言うと、「すごっ、前向きで気持ち悪いッ」と、その姿勢を茶化したり、褒めてくれたりします。
私は子供の時から、「バイオリン弾けるなんてすごい」とか、「〇〇高校なの?すごいね!」とか、そんなふうに肩書きみたいなもので褒められてきました。
そのときは少し誇らしい気持ちにもなったりするんですが、「肩書きだけ褒めるなんて、私の中身には興味ないのね」って、ひねくれた本音を抱えていて、褒められれば褒められるほど寂しかった気がします。
だから、おっかない先輩から、「調子乗ってんじゃねーよ」と怒られたり、ただ角を合わせてふきんを畳むだけのことに気づいて褒めてもらえたりすると、「きちんと私のことをみてくれている」と心がいっぱいになっていくんです。
私が、MAMEHICOが居場所であると思えるのは、怒るも褒めるも「私そのもの」を見つめてくれる、井川さんとときにおっかない先輩たちの優しさのおかげなのです。

連続ドラマ「ノッテビアンカ」
全8話(vol.1〜8 Act.1,2,3/24回)
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