懐かしさの瓶づめ

井川さんのもとで、なんでもサポートするのが好きな、なかじゅんこと、なかがわじゅんこです。

らっきょうの仕込みについて、先日も少し書きましたが──ようやく、瓶詰めまで終え、完成しました。

MAMEHICOのらっきょうは「本漬け」です。
短時間で手軽に作れる「かんたん漬け」とは異なり、塩漬け、塩抜き、甘酢漬けという工程を経て、数週間かけてじっくりと味を染み込ませていきます。
時間と手間を惜しまない、昔ながらの方法です。

始まりは5月の終わりごろ。
「そろそろ出回る頃だよ」と教えてもらい、30キロの土付きらっきょうを買い求めました。
袋を開けると、ふわりと立ち上がる土の匂い。
その一粒ずつを丁寧に洗うところから、長い仕込みが始まりました。

これがもう、大仕事です。
根と芽を切り落とし、泥を洗い流し、ぬめりを取って、また洗う。手はふやけ、匂いは強烈。洗い終えたらっきょうは、大きな容器に移して塩漬けに。
冷暗所に置いて約2週間、じっくりと塩をなじませます。
その後、大きなボウルに移して一昼夜、流水にさらします。
水を少しずつ流し入れて新鮮な状態を保ちつつ、上下をよく混ぜて均一に塩を抜いていきます。
味見をしながら、中心にほんのり塩味が残るくらいまで抜くのがポイントです。

そして、いよいよ本漬けの仕上げ。
甘酢を用意し、小瓶にらっきょうを一粒ずつ、箸で丁寧に詰めていきます。
瓶の中で整然と並ぶらっきょうを見ると、それまでの手間がすべて報われるように感じました。

味の加減は、井川さんにその都度味見してもらいました。
「去年は甘過ぎたように感じた」
「もう少し塩味を残したほうがいいね」
砂糖を減らし千鳥酢を多め「甘さ控えめ」の微調整を重ね、MAMEHICOらしい、さっぱりだけど奥行きのある味に仕上がりました。

そしてラベルとロゴ、ネーミングも井川さんにお願いして完成したのが──「愛のらっきょう」。
名前もデザインも、どこか懐かしい民芸調で、クスリとユーモアがあります。
こうして完成した「愛のらっきょう」は、御影MINIや三軒茶屋店、webshopでも販売が始まりました。

ぜひ試していただきたいのが、残った甘酢の使い道。
私たちはこれをちらし寿司の寿司酢や冷やし中華のたれとして使っていて、これはこれでまた格別です。
きゅうりの塩もみや茗荷の千切り、じゃこ、白ごまなど、かんぴょうなど、家にあるもので手軽に楽しめます。
これもまた、井川さんのアイデアです。

1か月かけて仕込んだ「本漬け」のらっきょう。
瓶詰めはおよさ100瓶くらいかな。数には限りがあります。
どうぞ、お早めに手に取ってみてください。

 

愛のらっきょう販売開始

MAMEHICO神戸・御影MINI
カフエマメヒコ三軒茶屋店
オンラインショップ にて

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