みなさん、こんにちは。
MAMEHICO神戸・御影 店長の渡辺 臣将(しげまさ)です。
「酸味のない珈琲がいいんですけど…」
MAMEHICOでは数種類のブレンド珈琲をご用意していて、どれにしようか迷っているお客さまから、そんなふうに言われることがよくあります。
深煎り珈琲は、コクと苦味がしっかりあって、冷めても酸味をほとんど感じません。
なので、そう言われたときは深煎り珈琲をおすすめしています。
ただ、「酸味のある珈琲=苦手な珈琲」と思われてしまうのは、ちょっともったいないなあと感じることもあります。
浅煎り主体のスペシャルティコーヒーが広まりつつあるなかで、その魅力がまだ十分に伝わっていないように思うのです。
うまく伝わらない理由のひとつは、かつての質の低い浅煎りで「酸味=イヤな酸っぱさ」と感じた記憶が残っていて、“あのときのいやな感じ”を思い出してしまうからかもしれません。
でも、MAMEHICOで扱っている浅煎りの豆は、その酸味とは少し違います。
北海道・札幌の焙煎士・菊地さんが、手間を惜しまずダブル焙煎してくれる高品質で鮮度のよい豆は、渋みやえぐみがきれいに抜けていて、豆本来の風味がまっすぐに立ち上がってきます。
たとえば、柑橘のような明るさや、赤い果実を思わせるみずみずしさ。
確かな技術と経験によって焙煎された豆から感じられる酸味には、ひと口で気分が晴れるような爽やかさがあります。
後味もすっきりしていて、とても上品です。
良質な浅煎りは、そのままブラックで飲んでもじゅうぶん美味しいですし、豆の産地による違いをダイレクトに感じやすいのも魅力です。
それでも「酸味がちょっと苦手で…」と感じている方には、こんな飲み方から試していただくのもおすすめです。
「お砂糖を少し。ミルクを少し。」
酸味の角がやさしく包まれ、乳製品のコクと出会うことで、甘みがふわっと花ひらきます。
実際、浅煎り珈琲はミルクや砂糖との相性がとても良いんです。
浅煎りにすることで残る果実由来の酸や香りが、乳製品の脂肪分と混ざることでまろやかになり、「馴染みやすい味」になるからだと考えられています。
言いかえれば、浅煎りには“調和”の余地がある、ということですね。
MAMEHICOでは、そんな一杯のことを「酸味の扉をひらく」と表現しています。笑
実際、MAMEHICOのアイスオレは、深煎りではなく、浅煎り珈琲を濃くハンドドリップして急冷したものに、きび砂糖とミルクを合わせています。
まさに、「酸味の扉をひらいた珈琲のかたち」。
これが本当に美味しくて、大人気の商品なんです。
そして浅煎り珈琲は、甘いお菓子とのペアリングも抜群です。
なかでも定番商品「本当に美味しいチーズケーキ」は、チーズのコクとサワークリームフロスの酸味が、浅煎り珈琲ととてもよく合います。
これも、心からおすすめしたい組み合わせです。
ぜひ、このチーズケーキと浅煎り珈琲を試してみてください。
もしこの組み合わせのオーダーが入ったら、「あっ、きっとこのブログを読んでくれたんだな」と思って、キッチンでこっそりガッツポーズをしようと思います!笑
