こんにちは。MAMEHICO東京スタッフの前島由紀です。
今日は「信頼関係を築くことの楽しさ」について。
もうすでにお気づきの方もいるかと思いますが(笑)、MAMEHICOはただのカフェではありません。
映画やドラマを作ったり、ラジオを収録したり、演劇をやったり…。そんな不思議で面白い空間です。
それはすべて、代表の井川さんが、脚本、演出、キャスティングまで考えていて、その作品づくりには、プロは使わずにスタッフやお客さんが関わっているのも特徴。まるで大人の文化部のような場所です。
私がここに関わりはじめたのは、憧れと緊張が入り混じった気持ちからでした。
引っ込み思案な私にとって、MAMEHICOは眩しくて、でもちょっと怖い場所。
それでも、いつか近づきたいと思い続けていました。
MAMEHICOで開催するイベントに出てみたり、お手伝いを少しやってみたり。
でも続けることはなくまた離れてしまって。
きっかけはコロナ禍。世の中が止まったように感じたある日、ふと井川さんのラジオを聞いたんです。
そこにはコロナなんてなんのその、自分たちのやりたいことを楽しそうに貫く姿がありました。
「すごいな」と感動しました。
それから私もモジモジせず、動こうと、お店との関わりが再び始まりました。
その後、井川さんが脚本、監督でお客さんと共に作る連続ドラマ『ノッテビアンカ』の撮影に伴い、賄いスタッフとして関わる機会をいただきました。
でも、当時は他の仕事もあって、継続的には関われず…、気がつけば、周りが信頼関係を深めていく中、私は信頼関係を築く前に終わってしまった。そんな感じでした。
悩んでいた私は、井川さんに忙しい中、時間を作ってもらい、相談に乗ってもらったことがありました。
そのとき、言ってくれた言葉。
「自分を知ること」 、「よくわかんなくても、謝りながらやること」 、「出しゃばるくらいになること」
この言葉は、今でも私の大事なお守りです。
その後も、週に一度のペースでしたが、お手伝いという形でMAMEHICOに関わり続けました。
その過程で、私は以前勤めていた職場を辞めました。
そのことを井川さんに伝えると、思いがけずあっさりと、
「うち来れば?」
その言葉が、ただただ嬉しかったのを覚えています。
でも、また、すぐには踏み出せませんでした。
ちょうどその頃、私自身も引っ越しが決まり、お店との距離が遠くなってしまったんです。
飲食の仕事は体力勝負。通うには無理があると判断して、また、やっぱり辞めますと伝えることに…。
始めてもないうちに辞める決断をして、せっかく「うちで働けば?」と言ってくれたのに、またしても信頼関係を切ってしまったような、申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
その後、別の所で働き始めたのですが、どうも心が晴れません。 なんだか、しっくりこない。
MAMEHICOが好き。 週一回のお手伝いを続けていると、その想いはどんどん強くなっていきました。
一度は辞めると言ったのに、どうしても諦めきれなかった。
何度も自分にがっかりしながら、それでも「やっぱりMAMEHICOで働きたい」と伝えました。
そんな勝手な私を、もう一度受け入れてくれたこの場所で、私はようやくスタートを切れたんです。
最初は失敗ばかり。
でも、時間を守る、言われたことをやる、素直に謝る。
そんな当たり前のことを、丁寧に積み重ねていくうちに、少しずつ信頼関係が育ってきた気がします。
実は私、以前の職場では、教える立場にいました。
注意した後、相手が落ち込んでしまうと、自分もつらくなってしまう。
完璧じゃない自分が人に指摘する苦しさを、痛いほど知っていました。
だからこそ、注意された時には明るく前向きに受け止めようと決めています。
もちろん、 泣きたくなる日もあるけれど。笑
そんなふうにして、少しずつ「言いやすくて、頼みやすい存在」になれてきたのかな、と最近感じています。
完璧じゃないからこそ、頼られる存在になりたい。
そのために必要なものは、1に体力。 2に体力。 3、4がなくて、5に体力!
本当に、そう実感する日々です。
信頼って、一朝一夕で築けるものじゃない。
コツコツ、日々の積み重ねの中にあるんだと、ここで働くことで実感しています。
そんな日々の中で、気づけば「楽しそうだね」「嬉しそうに働いてるね」と声をかけられることが増えました。
MAMEHICOはいつでも一緒に成長する仲間に会いたいと思っています。
まずは、お茶を飲みにお店にいらしてください。
もしかしたら、あなたの物語がここから始まるかもしれません。
