こんにちは!MAMEHICO東京スタッフの前島由紀です。
まだ私が“お客さん”だった頃の話。
MAMEHICO銀座店がオープンすることが決まったとき、「何か手伝いたい!」という気持ちがふつふつと湧いてきました。
「私に何ができるんだろう?」と思っていた矢先──
なんと、挨拶回りの役目が私にも回ってきたのです!
いわゆる“営業”のようなこと。でも、そんな経験は一度もありません。
最初のころは、子どものお手伝いのように(笑)、前にやった人の話し方を一語一句まねて、恐る恐る声をかけていました。
挨拶に行く先は、ある程度自由に決められます。
「今日は銀座一丁目を歩いてみようかな」──
そんなふうに、MAMEHICOと親和性がありそうなお店を探して、街を歩く日々が始まりました。
気ままに歩く銀座の街には、「こんなお店があったんだ」「こんな細い路地があるんだ」「まだこんな古い建物が残っているんだ」と、発見の連続。
なかでも印象に残っているのが、都会のど真ん中にぽつんと残る昔ながらの家。
コンクリートに建つ庭のない小さな家の前に、植木鉢が並んでいる光景に、ふと懐かしさを覚えました。
それは、私の記憶にある浅草・三筋町の祖母の家。
商売をしていた祖母の家も、古い木枠のガラス戸で、家の前にはたくさんの鉢植えが並び、古い自転車が静かに停められていました。
銀座のビルの谷間で、そんな記憶がふっとよみがえってきたのです。
恐る恐るお店に入り、最初はお客さんを装って商品を見たりして(笑)。
一通りゆっくりお店を見たら、意を決して、オーナーらしき人に声をかけてみる。
MAMEHICOの話を少しすると──
「昔、三茶のMAMEHICOによく行ってたわ」
「仕事の打ち合わせで、何度か使ったことあるよ」
そんなふうにお話してくださる方もいて。
不安で心細かった“挨拶回り”の仕事も、思いがけない会話に、じんわりと心が温かくなりました。
高いビルが立ち並ぶ都会のど真ん中にも、扉をたたけば、そこにはちゃんと人がいる──
そんな、当たり前のことに、ふと感動している自分がいました。
街を歩けば、人に出会う。
話してみれば、思いがけず心が通う。
銀座の街にも、人情がちゃんと息づいていることに、あらためて気づかされたのです。
初めてたくさんのギャラリーを回ったのも、この頃です。
無料で美しい写真や絵が見られて、歴史ある街並みに触れられる。
そんな文化が、銀座には今も息づいているんですね。
でも、そうしたギャラリーに足を運ぶ若者はほとんどいなくて、いつも静か。
「こんな素敵な場所が知られていないなんて、もったいないな」──そう思ったのを覚えています。
あれから約3年──
少しずつMAMEHICO銀座店も、お客さんに知っていただけるようになり、満席になることも増えてきました。
そして今、もっとたくさんの方にMAMEHICOを知っていただくために、「チラシ配り班」を発足しました!
内容は、冊子やチラシを、街のいろいろなお店や会社に配り、置かせていただくというもの。
お弁当のご案内、演劇や音楽イベント、メンバーシップのこと──
私たちが大切にしている活動を、もっと多くの方に届けていきたいのです。
MAMEHICOは、東京にふたつ・神戸・桐生、それぞれ店舗があります。
ぜひ、お近くの店舗で、MAMEHICOとつながりが持てそうな場所を、一緒に探しに行きませんか?
「ちょっと気になる」
「自分の好きなものを、誰かに伝えるのが好き」
「人と接するのが好き」
「MAMEHICOが好き」──そんな方、大歓迎です!
ご興味のある方は、どうぞお気軽に、スタッフに声をかけてみてくださいね。
街と、人と、そして新しい自分と、出会えるかもしれません。

チラシを通じて、まだMAMEHICOを知らない人と出会うきっかけをつくる活動です。街に出て、人とつながる時間を楽しみませんか?