師走だからというわけではないですが、走るについて少し。
MAMEHICO内を、焦りながら走っているスタッフをよくよく目にします。
彼女たちはみんな一生懸命で真面目です。
少しでも早く、少しでも良い結果を出そうと必死、焦るあまり途中で息さえしないヒトもいます。
それくらいMAMEHICOは真面目なんですが、だけど。
そういうヒトたちは、仕事を急ぎ足で片付けようとするあまり、後で確認したら、抜けとかやり直しがとても多い。
そのせいで、かえって時間も労力も倍以上かかってしまっているのが現実です。
「とにかく早く」、そう目の前の作業を片付けることばかり考えてしまうから、全体の流れを見ていない。
そんなとき、ボクはスタッフに、こう言います。
「おい、走るな、車に乗れ」。
「車」とは、道具や仕組み、周囲のサポートのことです。
あるものはすべて活用しろよ、一人で全てをやるなよ、周りの助けを借りろよ、と。
これがボクの言う「車に乗る」ということです。
焦って走るっていうのは、自分の足だけで目的地に向かおうとすること。
これね、一見、立派そうに見えるけど、単なる独りよがり、独善的行動だとボクなんかは思うわけね。
みんなで目的地にたどり着けることなんかよりも、自分が努力している役に立っていると実感したい、それ自体が目的になってしまっているわけ。
では、どうしたらいいか。
1→まず、やるべきこと、やりたいことをバーっと付箋に書いて並べて優先順位をつけ並べ替える。
そのなかで、とくに重要なこと、ときにそれは時間がかかることが多いのでそこに集中することをみなに共有する。
2→手作業で時間がかかることは、適切な道具やシステムを使って効率化する。
キッチンなら、クイジナートやバーミックス、食洗機…、事務作業なら紙とパソコンを両刀使いする。
テクノロジーというのは、そのために存在しているんだからね。
3→そしてこれが一番大事。周囲と連携する。
一人で抱え込むのではなく、みんなと連携し、それぞれの得意分野を生かしたほうが断然早い。
そのために情報は、いつも共有する癖をつける。
周囲に助けを求めるのは弱さではない、賢さの証です。
ということは周囲に助けを求めないヒトは…。
考えてもみて。ボクたちは、MAMEHICOという職場を通じての関係だから、カフェ運営という目的に沿って行動しているわけだけれど、そんな目的地に早く着こうが、達成しようが、まぁどっちでもいいといえばいいんですよ。
ただ、どうせ行かなきゃいけないなら、とっとと「車」を使えばいい。
その先で、のんびりと散歩したり、遊んだりする時間を確保したら、っていう提案です。
何でもかんでも効率化すればいいというわけではないし、ただ自分が努力している役に立っていると実感したい、それ自体が目的になってしまっているヒトも多いからね。
師走の慌ただしい時期だからこそ、「走るな、車に乗れ」という言葉を、今一度、胸に留めてみたらどうかしら。