こんにちは。MAMEHICOスタッフの草ヶ谷美香です。
MAMEHICOでは、毎年秋から冬にかけての季節は、りんごを使ったデザートをお出ししています。
いままでいくつかありましたが、今年は、アップルパイとりんごのスポンジケーキです。
りんごと一口に言っても、様々な品種があります。
MAMEHICOでは何年か前まで、北海道から「あかね」という酸味が強くて皮の真っ赤な品種のりんごを毎年どっさり送ってもらって、使っていました。
ところが信頼していた北海道の青果屋さんが亡くなって、あかねを取り寄せるスタイルは廃止に。
食材(特に野菜や果実)は「選ぶ」のも重要ポイント。
なので、遠方から送ってもらう時には目利きに信頼のある方にお願いすると決めているのです…!
それ以来、りんごは近郊のお店に足を運び、自分たちの目で見て、買ってくるようになりました。
1シーズンの中でも序盤と終盤では店頭に並ぶラインナップが全然違うので、移り変わりを追いながら、今一番良いりんごはどれだろう?と毎日選びに行くのです。
お菓子作りに使うりんごの定番と言えば、酸味の強い「紅玉」。
砂糖の甘さが加わるので、甘いりんごよりも酸味のあるりんごの方が味のバランスが良く仕上がります。
なので、MAMEHICOでも紅玉はよくよく使っています。
ただ、生食に向くフジなどの品種に比べて、加工に向く紅玉の流通量はそんなに多くありません。
なので、買い出しに行って紅玉が手に入らない時には、秋映やジョナゴールドといった、なるべく酸味のある品種を探すようにしています。
そして、その中でもしっかりとした硬めのものを選びます。
MAMEHICOでデザートに使うりんごは、フライパンで炒めたり、オーブンで焼いたりと、加熱して使うので、すぐに形が崩れてジャム状になってしまわないことも重要なのです。
りんご1個を丸々オーブンで焼く「焼き林檎」を作るときは、さらに皮の赤さも重要視して選びます。
りんご選びって、結構チェックポイントが多いのです…!
私はMAMEHICOに入るまで、りんごは生で食べるか、たまーにジャムを作るくらいのものだったので、種類には疎かったのですが…。
自分でアップルパイやりんごのカラメルソテーを作る機会ができたことで、りんごの見え方の解像度が上がってきました。
皮の色や模様、酸味と甘みのバランス、香り、火の入るスピード…。
品種によってこんなにも違うのか!と様々なりんごを扱うたびに驚かされています。
私は生色でも加工しても美味しい秋映が好きになったのですが、秋映は産地が限られることもあってか(ほとんどが長野産)、扱っているお店や販売される時期が限定的なので、出会えるタイミングが少ないんです。
りんごをたくさん扱ううちに、こういうことを少しずつ知っていくのも面白いのです。
同じメニューでも、食材が変われば味わいも変わります。
りんごを使ったデザートはその期間中、扱うりんごの変化とともにひっそりと変わり続けています。
そんな小さな変化も楽しんでいただけるほどになったら、きっと、かなりのMAMEHICO通です。笑
先日配信された、12月の面白RADIOは、「リンゴとアップルパイ」のお話がたくさん!
りんごって身近な存在ですが、知っているようで知らないことが多い。
ふむふむ…と聴いてしまうラジオです。