みなさん、こんにちは。MAMEHICO神戸・御影の渡辺みゆきです。
最近の御影店では、新しいメニューがいくつか始まり、キッチンで使う卵の量がぐんと増えました。
そんなこともあって、先日ちょっとした出来事がありました。
定休日明けの朝、キッチンにいたスタッフが冷蔵庫の卵を見て、
「把握していた数と違うのですが、定休日の買い出しで何かありました?」
と不思議そうに尋ねました。
すると、買い出しを担当したスタッフが、
「いや実は、一気に買った方がラクかなと思ってまとめて買ったんですが、冷蔵庫に入りきらなくて…。かなり自宅に持ち帰っています。」
と報告してくれました。
それを聞いてびっくり。
いつも定休日の買い出し数を指示するスタッフに確認すると、
「その週はたまたま指示を忘れていて…。先週の数を参考に買ったと聞いたので大丈夫かと思って、細かい数までは確認しませんでした。持ち帰ったこともその時に聞きましたが、以前も同じようなことがあったので、特に問題だとは思わず…」
とのこと。
たしかに以前、イベントの日に冷蔵庫がパンパンになり、近所のスタッフに自宅で保管してもらったことはありました。
でもあのときは、みんなで話し合って決めたことでした。
今回のように、少人数で話して終わってしまい、全員が同じ情報を持てていない。
共有されていないスタッフに負荷がかかる。
無駄な時間やエネルギーを使ってしまう。
最近の御影店では、こうした小さな行き違いが増えていました。
「みんなに共有しなくていいって判断したの?」と聞くと、買い出しスタッフは、
「人に言うより、自分で動いた方が早いと思って…」
と話してくれました。
その言葉を聞いた瞬間、私は夫のしげちゃんが前職を辞めたときの話を思い出しました。
「自分でやった方が早い。でも気付けば仕事を抱えすぎてしんどくなった。」
そして心が折れて退職…。
振り返ってみると私自身も、長い間フリーランスとして一人で仕事をしてきました。
「どうせ言っても伝わらない」
「伝えるのがめんどくさい」
「弱い自分を知られるのが怖い」
そんな思いから、人と関わることを避けてきたんだと思います。
でもコロナのとき、一人ではどうにもならなくなり、井川さんやMAMEHICOのスタッフに助けてもらって、ようやく「誰かと一緒に動く」ことを覚え始めました。
今では、お客さんやスタッフも含め、たくさんの人と関わりながら支えられています。
最近になって、「チームで動く」ということが、少しわかってきました。
同時に、自分が無意識に一人で動いてしまっていたことも、ようやく自覚できるようになってきました。
卵事件(笑)のあと、
「ちゃんと言葉にして伝えていこう。人と関わっていこう。」
そうみんなで話し合いました。
今の御影のテーマは「チームで動こう。」です。
「◯◯ちゃん、これどうしてこうなってるの?」
「さっきみゆきさんにそう言われたから…」
「えっ、そんなつもりで言ったんじゃなかったのに…」
そんなやりとりはしょっちゅうです。
「あの時なんて言っていたら伝わってたかな」
「次はこう言ってみよう」
と、毎日小さな試行錯誤の連続です。
正直、怖いしエネルギーも使う。悩むこともあります。
でも、ちゃんと伝わって、一人で動くよりもっと大きなことができて、お客さんに喜んでもらえたとき、本当に嬉しい。
スタッフはもちろん、MAMEHICOが好きなたくさんの方と一緒に、いいお店にしていきたいと思っています。



