こんにちは。MAMEHICO神戸・御影 店長の渡辺 臣将(しげまさ)です。
御影店が3周年を迎えた今年も、気がつけばもう終盤。
ありがたいことに、店は連日たくさんのお客様で賑わい、土日には行列ができる日も出てきました。
イベントも定期的に開催し、定休日は定休日で仕込みやあれやこれやに追われて、気づけば息つく間もなく駆け抜けた一年でした。
スタッフも、僕ら夫婦を含めてついに5人体制に。
忙しくなりそうな日は、急遽お客さんにお願いしてアルバイトに入ってもらう、なんて光景も増えてきました。
そんな状況なので、当然ながら僕ひとりで全部を抱えるわけにもいきません。
やってほしいこと、任せないと回らないことが、ぐっと増えていくわけです。
本音を言えば。
自分で珈琲を淹れたい。
自分でカレーを作りたい。
自分でケーキを焼きたい。
その衝動をぐっとこらえて、スタッフに任せてみる。
けれど、その結果が…、まあ、色々あるわけです。笑
僕だって完璧じゃないのに、やっぱりプライドだけは人並みにある。
つい「やり直し!」と声を荒げてしまい、キッチンの空気がぴたっと凍りつく。
まるでテレビ番組みたいな光景が、自分の店で起こってしまうことも。
そんなつもりじゃなかったのに、と自己嫌悪に沈む夜もあります。泣
でも、家に帰ると妻のみゆきがそっと言うんです。
「井川さんの気持ちにもなってみなさいよ」と。
そう。
MAMEHICO代表の井川さんは、あの頃の僕たち夫婦を、ぐっとこらえて見守ってくれていた人です。
珈琲もろくに淹れられず、料理もからっきし。
そんな僕らに「店を任せる」と言い切ったあの時、井川さんがこらえていた「ぐっ」は、きっと今の僕の比じゃなかったはず。
任せてくれたからこそ、僕ら夫婦は大きく成長できました。
トライアンドエラーの日々が、背中を押してくれた。
僕ら夫婦には子どもはいないけれど、「子育てってきっとこういうことなんだろうな」と思う瞬間がふいにあります。
今日もぐっとこらえて、任せてみる。
その繰り返しが、店を、スタッフを、そして自分自身を育ててくれるんだと思います。
そんな毎日を、僕は今、確かに生きています。



