小さな達成を

MAMEHICO文化祭「面白可笑ひこ」が先週ありました。

銀座店の立ち上げの頃から、未経験のメンバーが一緒に出て、一緒につくる催しです。
正解も手本もありません。やってみないとわからないし、やってみても、なおわからない。大笑

客席の顔を見ると「ちっとも面白くなさそう」「まったく伝わってないわ」と頭を抱えることは多いのですが、終わったあとの出演者の顔を見ると、「やった甲斐あった」といつも感じます。

「面白可笑ひこ」とはなにかと問われれば、「そのヒトが自分でも気づいていない部分に、そっと光を当てる場所」のことです。大げさに言えば、人助けです。
頼まれもせず人助けをしているのが天才よち丸でして、「面白可笑ひこ」はボクの発明です。

「面白可笑ひこ」に参加した経験は、誰かの内側にあるものを少しだけ外へ出させます。
光は内側にある長所にも、短所にも平等に当たるわけで、より「自分」という輪郭が浮き上がってくるよう設計されています。

さてこの「面白可笑ひこ」ですが、開店以来、三年近くも続けているんですね。
ボクは小さい頃から飽き性に見られることが多い。
嫌いな言葉は気合、努力、根性だからでしょうか。
でも継続は昔から得意なんです。自分から始めたことで、止めたことってひとつもない。

継続にコツがあるとすれば、なにはともあれ完璧は目指さないことです。
完璧は薬でもあるし、毒にもなる、いわばドラッグです。
小さいうちから完璧を求めるなんて言語道断というのがボクの考えです。

つねに低いハードルを設定して、小さな達成を数多く積み重ねていく。
結果ではなく、振り返る余裕を重視するのがMAMEHICO教育学!?です。
一過性の売上を気にするヒトは、続けられる体制を軽視する傾向が強い。
それでは長い目でみると勝てません。

MAMEHICOにはいろんなヒトがいます。
継続できないヒトのはなしには傾向があって、「自分がなぜ続けられないかの理由」がくどい。
続けられない理由なんか、説明しなくたってわかります。

そんなことを永遠に訴えても仕方ないでしょう、子供じゃあるまいし。
そんな暇があったら、続ける前提で、続けられるやり方を模索したほうがすっと合理的だろうにとボクは考えちゃいますが、そういうヒトはそう考えません。

真面目で、正義感強く、自己反省が強いんでしょう。そういう意味ではボクは反省はしません。
そして頑張らない。これも継続のコツです。
リズムを崩さないことが大事。

北海道でハタケをやっていたときに考えたことだけど、花や実といった見えるところよりも、土作りのほうがずっと大事でした。
土づくりとは信用づくりと言い換えてもいい。
信用を積みあげていけば、おのずと、次にやれること、やらせてもらうことは増えていく。
土を作る、根を張るというのは、なんとも地味なことです。

「面白可笑ひこ」でも、多くのヒトたちの変化を見てきましたね。
足が震えていたヒトが、堂々と話せるようになった。
他者に流されてばかりだったヒトが、自分の考えを話せるようになった。
そのヒトの内面に光が当たり、風が通り、水が流れたるのは、傍から見ていても、「面白く、可笑しい」ものです。

「面白可笑ひこ」も、「面白ラジオ」も、これからもっと形を変えていくでしょう。
まだ見たことのないヒトや景色が、ボクたちの前に現れるでしょう。たのしみです。

来年はまた別な形で「面白可笑ひこ」を継続させるので、次はあなたが参加する番ですよ。大笑

 


面白可笑ひこ
来年は銀座と神戸で開催予定。
追ってお知らせします。