静かな街に灯るもの

はじめまして。MAMEHICO神戸・御影メンバーの五阿弥和美(ごあみかずみ)と申します。

御影に嫁いで以来、この地に根付いて35年になります。
私にとって御影は、嬉しい事、悲しい事、辛い事、本当に多くの出来事があった「第二の故郷」です。

今日この頃、変わりゆく御影を身近に感じています。
MAMEHICO神戸・御影のある御影ガーデンシティも、長い年月のなかで静かに時を刻み、「老い」を感じている場所ではないでしょうか。

阪急御影駅周辺は、街の喧騒とは懸け離れ、静寂を大切にしている場所です。
薄利多売を目的とした商売は成り立たないと、誰もが思うでしょう。
なぜ、MAMEHICO神戸・御影は、あえてそこに居を構えているのか?私はその理由に深く考えさせられました。

この夏、私はインスタグラムでMAMEHICOを知りました。
それ以来、モーニングライブや音楽ライブを楽しみ、カフェと音楽の融合を楽しむ、ひとりの客でした。
しかし先だって、MAMEHICOオーナー井川さんのもうひとつの顔、エトワール★ヨシノのライブに、詳しい情報も知らず軽い気持ちで参加したのです。

そこで私は、優しく甘く力強い歌声、男でも女でもない圧巻な風貌に圧倒されました。
ピアニストである石川氏の華麗な伴奏に乗せて、シャンソンで歌う「人生の物語」に一気に引き込まれたのです。

その次の日、井川さんのトークイベントに参加しました。
そこに現れたのは、昨日の風貌とは全く違う、オーナーとしての顔を持つ男性でした。
落ち着いた語り口調と、一つひとつのユーモアにあふれた言葉が、参加者の心を一気に開かせたのです。

この体験を通じて、なぜMAMEHICO神戸・御影がここにあるのか、その謎に私は気づきました。
それは、MAMEHICOが求めるものが、「人と人のつながり」、そして「人と人との温もりと愛」だろう、ということです。
AIには勝てない、人間だけが感じる温もりと愛をつなげたい。
これこそが、MAMEHICOの存在理由だと感じています。
これは決して大袈裟ではありません。

令和のこの世の中は、テクノロジーという名のもと、人と人とのつながりが希薄になりつつあります。
ここでは、音楽を混ぜ合わせ、美しいものを感じて、美味しいものを味わう。
ホッと心に彩りを持ち、「人間らしくあろうぜ」と投げかけている。
MAMEHICOとは、そんな熱い思いのカフェだと私は思います。

美しいものを美しいと感じること、楽しいことを楽しいと感じること。
それを共感できるコミュニティこそが、今を生きる、未来を創る人間の英知だと思います。
私はここMAMEHICO神戸・御影から、そのメッセージを受け取りました。

またひとつ、私の居場所ができました。
ここでは、たくさんの方々との出会いを楽しめます。
こんな私ですが、どうぞよろしくお願いいたします。

 

始めて続ける
2025.12.18
カフエマメヒコ三軒茶屋店にて
2025.11.23
MAMEHICO神戸・御影にて