みなさま、こんにちは。MAMEHICO東京メンバーの岩山有子です。
私はMAMEHICOのイベントでお客さんで参加するときと、出演者で参加するときと、そのときどきであります。
そういう参加の仕方ができるMAMEHICOにいることがとっても楽しいです。
2024年のMAMEHICOを締めくくったイベントは、この年の新企画、面白マイクでした。
面白マイクは、ステージで何かをしたい人が集まるオープンマイク形式のイベントで、開催する側もどんな方が来るのか、何が行われるのか詳しくはよく分からない。
それでも、井川さんのMCでそれぞれの出演者の人となりが感じられるMAMEHICOらしい公演になるわけです。
個人的にはMAMEHICOでの本番で一番自然体でいられた思い出深い舞台です。
何をするか打ち合わせる中で井川さんに問われたのは「話したら必ず泣いてしまうような経験」。
学生時代に亡くなってしまった友人のことを伝えたら、私のまとまりのない話を井川さんが示唆に富んだ一編の語りに直してくれました。
これは絶対に作りこんで演じてはいけない。
そう思って、本番当日まで声に出して読むことはせず、とにかく何度も文字を目で追って、自分一人では掘り下げきれなかった感情や気づきを味わってステージに上がりました。
私は人前に立つと半ば無意識にギアを上げてしまいがちですが、この時は場に身を委ねて、取り繕わず話せた感覚がありました。
そして、今までで一番聞いている方に受け取ってもらえている感覚がありました。
実際、終わってから複数の方に「よかったよ、感動した」と言ってもらえて、親しく交流する友人もできました。
大切な人を突然失うというのは、言葉にできないほどの衝撃と悲しみを伴うものです。
心の準備もないまま、ある日突然、その人がこの世界からいなくなってしまう。
そんな現実を突きつけられると、どう受け止めていいのかもわからなくなります。
学生時代、友人がアルバイト先で倒れ、そのまま帰らぬ人になったと聞いたとき、私はその現実を受け入れることができませんでした。
昨日まで一緒に笑っていたのに、もう会えないなんて信じられなかった。
毎日一緒に過ごし、同じ時間を共有してきた彼女が、突然いなくなってしまうなんて。
お葬式では涙が止まらず、「どうしてこんなに早く……」という思いばかりが溢れました。
周囲の人がかけてくれる言葉も、遠くで響いているように感じるだけで、ただただ、胸が締めつけられるような切なさに包まれていました。
…後編へ続く。