始めて続けて変わっていく

みなさん、こんにちは。MAMEHICO神戸・御影店長の妻のみゆきです。

MAMEHICOに関わる前、私はフリーランスとして一人で仕事をしていました。
気の合う人たちとだけ関わり、自分にできることを精一杯やる。でも無理はしない、頑張らない。
休日は人に会わず、好きなことをして過ごす。
それが私にとって、ヒトにとっても幸せな生き方だと思っていました。

けれどコロナがあり、仕事も人付き合いもうまくいかなくなり、孤独になりました。
人生で一番つらい時期でした。
そんな中、毎日明るく営業しているお店がありました。東京にあるMAMEHICOです。
たまたまSNSでその様子を見て驚きました。
あの頃、営業しているお店なんてほとんどなかったし、明るく過ごしている人もほとんどいませんでした。
「どうしてそんなことができるんやろう」と思いながら、おそるおそるSNSでその情報を追うようになりました。

そして紆余曲折を経て、私はMAMEHICO神戸の店に立つようになりました。
この3年間は、とにかく望んでいなかったことばかりが起こりました。
お菓子作り、料理、掃除、整理整頓、事務作業、営業活動…、これまで苦手で避けてきたあらゆる作業に向き合う日々でした。

そんな毎日の中で一番驚いたのは、自分の変化です。
「いやだいやだ」と思いながらも、同じことを繰り返すうちに少しずつ上達していきました。
笑顔で「ありがとう」と言ってもらえることで、「こんな私でも人の役に立てるんだ」と知り、嬉しくなりました。
そして気づけば「もっと上手になりたい」と思うようになっていました。

人間関係も同じです。
さまざまな人たちと近い距離で長い時間を過ごすことになり、正直、それが一番望んでいなかったことでした。
けれど、人付き合いにも変化がありました。
スタッフに対して「もう、あの子ムカつく!」と思うことがあっても、他のスタッフは特に気にしていない。
ムカついているのは相手ではなく、私自身の問題だったんやと気づきました。
人と関わることで、自分のことを知るのだと学びました。

怒ったり泣いたりしながらも、たくさんの方と過ごすうちに「もしかしたら、家族ってほんまはこういうものなのかもしれない」と思うようになりました。
そしていつの間にか、どんな場面に直面しても「私なら大丈夫。どんとこい!」と思えるようになっていました。(まだ、たまに逃げそうになるけど…)

望んでいなかったことや偶然の出会いがあったからこそ、私はこの3年間を続けてこられました。
そして今、これまでの人生の中で一番幸せです。

これから御影のお店は何年続いていくんだろう。
MAMEHICO代表の井川さんは、MAMEHICOを20年続けてこられました。
3年と20年では、きっと見えている景色が大きく違うと思います。
その時々で何を考え、どう生きてこられたのか。
悩んだり迷ったりしたとき、どう考えていけばいいのか。どう人と関わればいいのか。

「MAMEHICO、始めて続ける」での井川さんのお話、私はとても聴きたいです。
少しでもそう感じられた方がいらっしゃったら、ぜひ聴きにいらしてください。お店でお待ちしています。

 


小さな店として始めて二十年。「MAMEHICOの大切にしている10のこと」をご紹介しながら、代表・井川啓央が続けることの意味をお話しします。