ーMAMEHICOアイス珈琲に使っている銅グラスはどこで調達したのですか？
MAMEHICOの銅グラスは、ニューヨークのインド人街で買いました。
そこには食器がたくさんあって、仏具も多い。
お店を始めた当初は一年に何度もNYに行って、住んでもいたので、ニューヨークのエッセンスを取り入れたいなと思って、いろんな食器やカトラリーを買っていた。
銅も欠点があって、使っているうちに黒くなる。この、黒くなっているのを味と見るかどうか？
定期的にクエン酸につけて、ピカピカの赤銅に戻す手間がある。
あと、熱伝導が良いので、かえって氷が溶けやすいことがあるから、見た目に比べて案外使い勝手は悪い。
ー銅グラスを調達した時に面白いエピソードがあれば教えてください。
銅グラスはインド人街で買ったけど、食器はCrate＆Barrelという雑貨屋さんで色々買って日本に送っていたんだけど、梱包が甘いのがアメリカ人の特徴で、届いた時にはほとんど割れていたり、お店をやる中で割れてしまったり。
オープン当初に使っていた食器は今ではほとんど残っていないかな。
その点、銅は割れることもなく、MAMEHICOにあり続けるので、MAMEHICOのシンボルだと思ってくれているお客さんがとても多い。
銅グラスを見ると、ボクがニューヨークに住んでいた頃、そのテイストを入れたいなと思って買った若い頃の自分の熱を感じる。
今、そんなアメリカも内戦が起きそうになっていたり、アメリカそのものが傾きかけているのは感慨深い。マメヒコをやってたかだか20年だけど、その間にニューヨークが違った街になっているというのが思っているより時代は早いなと、銅グラスを見るとそんなことを考えたりします。
