こんにちは。MAMEHICO東京スタッフの前島由紀です。
朝番の冷え込みが厳しくなり、温かいベッドから出るのがつらくなる季節です。
夜明け前に家を出て、キンと冷えた空気の中、自転車をこいでいると、顔は冷たいままですが、だんだん身体が温まって目が覚めてきます。
そんな冬の寒い季節だからこそできるデザートが、アップルパイです。
MAMEHICOのアップルパイは、もちろんパイ生地から手作りです。
パイ生地は、粉とバター、塩、砂糖、水といったシンプルな素材から作りますが、温度やこね方など、ちょっとしたことで仕上がりが大きく変わります。
そのため、生地作りは熟練のスタッフが担当します。
私は、その出来上がったパイ生地を一枚一枚丁寧に伸ばし、林檎をソテーして包み、オーブンへ入れる役割です。
アップルパイを作るときに大切なこと。
① バターが溶けないよう、冷えた空間で作業すること。
② パイ生地をまあるく、均一な厚さに、手早く伸ばすこと。
③ オーブンに入れて焼いたあとの火の入り方を想像し、林檎は食感が残るように大きめにカットし、火が入りすぎないようにキャラメリゼすること。
④ 林檎をきれいに、均一に並べること。
⑤ 下のパイに林檎を詰めたら、蓋をするようにもう一枚のパイをのせます。最後は「くっついてね〜」と祈りながら手を動かし、2枚のパイ生地をつなぎ合わせること。
ようやく出来たアップルパイ。
オーブンに入れたあとは、もう何もすることはありません。
こんがりと、きつね色に美しく焼き上がるのを、ただ祈り、待つのみです。
工程自体はとてもシンプルですが、毎回、焼き上がりが違います。
どうして今回はうまく焼けたのか、または、なぜうまく焼けなかったのか。
日々作りながら、研究しています。
林檎も季節のものなので、最初は「紅玉」という小玉の甘酸っぱい品種を使っていましたが、最近、長野県産「サンふじ」に切り替わりました。
紅玉の酸味には劣りますが、酸味と甘味のバランスがとれていて、とっても美味しいんです。
先日、自分で作ったアップルパイを、きちんと客席に座って食べました。
大きめにカットされた林檎がゴロゴロと入っていて、程よい食感が残り、ほのかに香るラムと、甘酸っぱい林檎の味。
そこに、濃厚なバターと香ばしいアーモンドのダマンドクリーム、サクサクのパイが合わさって、とっても美味しくて、思わず「美味しい〜!」と、自分の作ったアップルパイに感動してしまいました。
毎回作るたびに、いろんな表情を見せてくれるアップルパイ。
きっと、このメニューが終了する頃には、私たちスタッフもアップルパイの達人になっていることでしょう(笑)。
美味しい林檎が手に入るあいだは、作る予定です。
一期一会のアップルパイ、ぜひ食べにいらしてくださいね。



