任されること、助けられること

こんにちは。MAMEHICO東京スタッフの飯塚友美です。

先週の金曜日のことです。
モーニングが終わり、そろそろランチに切り替わるという頃、お客さまから「トイレが詰まっています」と声をかけられました。
お店ではよくあることなので、いつもの道具を持って向かったのですが、今回はどうしても直りません。

仕方なく業者さんを呼ぶと、「排水管の中で何かが詰まっているようなので、便器を外します」と言われ、「ではお願いします」と伝えました。
ところが外しても原因は分からず、「さらに排水管の掃除が必要です。メートルごとに費用がかかります」と説明され、急に不安になり井川さんへ電話をしました。

すると井川さんは「それはボッタクリだから、すぐ作業を止めさせろ」と即答。
おそるおそる業者さんに「ここまでで結構です」と伝えると、「では10万円です」と怖い顔。
「えっ、何も直っていないのに」と言葉が詰まりました。

再び井川さんに相談し、なんとか半額で帰っていただけましたが、電話では「お前が馬鹿だから足元見られて無駄なお金を取られてるんだぞ」と叱責。
しかも業者さんは便器を外したまま帰ってしまったので、トイレは一日中使えません。
自分でもあれこれ探ってみたのですが、詰まりの箇所すら分かりませんでした。ああ、情けない。

どうにもならず、その日はそのまま帰ってしまったところ、また井川さんから電話がありました。
「便器を外したままにして帰ったということは、土日もその笑顔で『トイレ使えませんけどどうぞ』とお客を入れるつもりだったのか。
お前の仕事はいつも中途半端で、親切なふりをした不親切だ」と、さらに強く叱られました。

昔の私なら「だったら、どうすればよかったんですか」と反論していたと思います。
でも井川さんの言う通りなのです。
私は業者さんに「素人なので全部お任せします」と笑って頼み、作業を確認もせず、言われるままに支払おうとしたのです。
そしてこういった失敗を、これまでも何度となく繰り返してきたのです。

その夜遅く、「翌朝までに復旧させるよ」と、イベント帰りの井川さんが三茶に寄ってくれ、ものの一時間で「これでもう大丈夫」と直してしまいました。
翌朝は何事もなく、安心して店を開けることができました。

こういうとき、井川さんへの感謝と、自分の至らなさが入り混じって、何とも言えない気持ちになります。
私がもう少し早く判断できていればと思うと、本当に悔しい。

MAMEHICOでは、お店で起きたトラブルは、まず自分たちで判断して対処するように求められます。
それでもどうしようもないとき、最後の最後で井川さんが助けてくれます。
そして、どんな困りごとも、井川さんが来ると不思議とあっさり解決してしまいます。

お客さまから時々、「井川さんの下で働くなんて大変でしょ、うるさそう」と冗談混じりに言われることがありますけど、古いスタッフほど知っています。
誰もやりたがらないこと、嫌われる役回りを、いちばんに引き受けてくれるのがいつも井川さんだということを。

今は、カフェも大きな会社が経営する時代になりました。
商業ビルに入るおしゃれな店も多い。
でも、かつて大きな会社にいた私からすると、小さな会社は何もかも自分でやらなければならず大変な反面、そのぶん人のありがたさが身に沁みます。
だから私は、MAMEHICOで働くことを心から楽しいと思っています。

 

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