みなさま、こんにちは。MAMEHICO東京メンバーの武田栞と申します。
この度はMAMEHICO20周年おめでとうございます。
MAMEHICOとの出会いは、8年ほど前の秋。
Twitterでフォローしていたライターの方が、お気に入りの打ち合わせ場所として紹介していたのが、カフエマメヒコ公園通り店でした。
ツイートに添えられた焼き林檎の写真があまりにおいしそうで、次の週末に当時住んでいた茨城から伺いました。
実際に行ってみると、料理のおいしさはもちろん、落ち着いた雰囲気や温かい接客が心地よく、すぐに大好きなカフェになりました。
多忙により足が遠のいてしまった時期もありましたが、銀座店のオープンを機にメンバーになり、今に至ります。
今回、20周年に寄せて文章を書くにあたり、「なぜMAMEHICOは自分にとって特別な場所なのか?」を改めて考えてみました。
東京には本当にたくさんのカフェがありますが、他店とは何が違うのでしょう?
ここから先は、独断による「MAMEHICOでしかできない3つのこと」を紹介します。
1つめは、ゆるむこと。
私は仕事で行き詰まると、ほとんど衝動的にMAMEHICOに行きます。
落ち込むと視野が狭くなり、同じことをグルグル考えがちですが、MAMEHICOに行くとフッと気持ちが軽くなります。
丁寧に整えられた場所に身を置くことで、自然と心がリセットされるのでしょう。
他のカフェではこれほどリラックスできないので、井川さんの哲学がお店の隅々まで行き届いたMAMEHICOだからこそできることだと思います。
2つめは、集中すること。
1つめのゆるむことと相反する気もしますが、MAMEHICOは集中したいときにもぴったりです。
長編小説を読むとき、ちょっと面倒なメールに返信するとき、応援している俳優さんにファンレターを書くときなど、何度もお世話になってきました。
MAMEHICOは、学校の図書室とちょっと似ているのかもしれません。
自宅より整然としていて、自習室より温かみがあって、チェーン店より穏やかな時間が流れています。
3つめは、繋がること。
近年、サードプレイスーー第一の居場所である自宅、第二の居場所である職場とは別に、心地の良い第三の居場所を作ることが大切だという考え方ーーが、広く知られるようになりました。
サードプレイスは、アメリカの都市社会学者レイ・オルデンバーグが提唱した考え方で、以下の8つの条件があるそうです。
中立的な場、平等主義、会話が主たる活動、アクセスしやすい、常連の存在、控えめな様子、陽気な雰囲気、第二の家となる。
……MAMEHICOそのもので、びっくりしませんか?
私がMAMEHICOを知ったのは、サードプレイスという概念を知るよりもだいぶ前で、「サードプレイスを探そう」と思ってMAMEHICOに辿り着いたわけではありません。
しかし、これほど多様な方々が平和に集うサードプレイスはまず見つからないのではと思います。
ほとんど何の共通点もなくても、少しの心がけさえあれば楽しい時間を共有できる。
その事実に、私はいつも勇気づけられます。
家庭や職場という決まった場所・責任からしばし離れ、自由な第二の家を築くサードプレイスの魅力を、より多くの方に知っていただけると良いなと願っています。
大好きなこの場所を、これからはもっと主体的に育てていきたい。
ささやかな一歩として、寄稿させていただきます。



