音楽と物語が交差する舞台

みなさま、こんにちは。MAMEHICOの坂本智佳子です。
MAMEHICOの新作劇「cinemusica」が、来年3月22日に神戸・御影店で上演されます。

「cinemusica」とは、小芝居、音楽、映画の名シーンという3つの要素を組み合わせた舞台です。
初めはそれぞれが並行で、パラレルワールドかのように進む物語。
しかし、最後にはひとつに重なり合います。
小芝居、音楽、映画というと、ミュージカルが近いのか?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、全く異なるものです。
それらの独創的な組み合わせ方が、cinemusicaの魅力です。

昨年、銀座で公演を行った際には、たくさんの方々から「期待を良い意味で裏切られた」「こんな舞台だとは思わなかった」との声を頂戴しました。
2025年も引き続き公演を行うことが決まり、ついに神戸での初公演が3月に開催されます!

このcinemusica、音楽を担当するのは、シンガーソングライターの入日茜さん。
入日さんは、映画の名曲も演奏するだけではなく、自作の曲を弾き語りして、小芝居の登場人物の複雑な心情を、音楽で代弁しています。

年末に、入日さんと、脚本・演出を手掛ける井川さんの打ち合わせに同席する機会がありました。
次回公演への改善点について話し合う中、入日さんから「私ももっとcinemusicaという作品の一部になりたい」という言葉が出たのです。

音楽という一部だけの完成度を高めるのではなくて「作品」としての完成を高めたい。
そのためにはどうしたら良いだろうか?という熱意と覚悟と真剣な眼差し。
私は、入日さんの魅力は、唯一無二な透明な世界観だと感じています。
それは人見知りの入日さんが、大切に守り続けた純粋な世界です。
ただ、「cinemusica」では入日さんが一歩外に踏み出して、もっと作品と融合したいと相談してくれている。
そういう作品を作っていること、何より公演を重ねて、歩み寄る関係性を築けたことを、とても嬉しく思いました。

ネタバレになってしまうので詳細は伏せますが、井川さんの提案により、次回公演では入日さんはより作品の一部になるように台本も一部修正され、新曲を書き下ろす計画も進行中です。
傍から見ていても、その提案は、パズルがぴたっと美しくはまり、より一層完成度が高まったので、とてもわくわくしています。

「作品をつくる」ということは、こと舞台作品にとって「続けること」と表裏一体です。
舞台は一度つくって終わりではありません。
続けることで深まる関係性があって、改良や新しい挑戦が生まれ、作品として育っていきます。
もし昨年の銀座公演で終わっていたら、今回の台本修正や新曲は絶対になかったことでしょう。

そして、続けるためには、お客さんの存在が欠かせません。
足を運んでくださる方々がいるからこそ、作品が育ち、さらに挑戦し続けることができるのです。
「cinemusica」は、収録や映像化をしていないので、いらしてくださったお客さんの前で行われるものが全て。
お客さんが感じるもの、そして返してくださる反応が全て。
だからこそ、お客さんの反応ひとつひとつが、ありがたいことに、舞台を豊かにしてくれます。

3月の神戸公演が、たくさんの人たちとの新たなご縁に恵まれることを祈って。
cinemusica」の挑戦に、ぜひ一度、足をお運びください。

 

2025.3.22
14:00〜16:00
cinemusica
MAMEHICO御影にて
詳しくはこちらからどうぞ

坂本智佳子
Author: 坂本智佳子

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