こんにちは!マメヒコスタッフ兼演者の池田玲菜です。
コロナをきっかけに大学を中退して、今はカフェとお芝居に励む日々を送っています。
「面白RADIO」では、マメヒコ店員・レイナ役として出演中です。
5月号のテーマは、「グレートリセット?」。
いま、時代は大きな転換期を迎えている気がします。
政治や経済の仕組みだけでなく、私たち一人ひとりの生活や価値観にも、静かに、でも確かに揺らぎが広がっている。
今回は、そんな価値観の変化について、さまざまな角度から語り合っています。
私のお気に入りは、昭和の名女優・野間祥子さんと、令和のシンガー・みょんみょんによる対談のパート。
みょんみょん役は、わたしの学生時代の親友・大塚ちゃんが参加してやってくれました。
たとえば、野間さんは「芸能界で生き残るには、自分を押し殺してでも、世間に嫌われないように生きていくものよ」と言います。
空気を読み、場に合わせ、波風を立てずにやっていくのがプロだという考え方。
それに対してみょんみょんは、「芸能人である前に自分でいたい」「自分を殺してまでこの世界にしがみつきたくない」ときっぱり返します。
野間さんが「そんなことしてたらやっていけないわよ」と言えば、みょんみょんは「それでも全然構いません」とあっさり言う。
意見は真っ向からぶつかっているのに、どちらも自分の言葉で語っていて、それぞれに筋が通っている。
世代間のギャップをテーマにしたコンテンツって、たいていどちらかの視点に偏ってしまいがちなんですよね。
たとえば、上の世代が「今どきの若者は…」と説教っぽく語ったり、逆に若者側が「昔の人って頑固だよね」と一方的にディスったり。
結局、どちらかが正しくて、もう片方は間違ってるという扱いになってしまう。
でも「面白RADIO」は、そこが違います。
井川さんの脚本だからこそ、両方の世代の言い分がちゃんと出てくるんです。
若い側にも、年配の側にも、それぞれが感じていることをまっすぐそのまま語らせていて、聞いていてどちらにも納得できる。
その脚本は、対立や分断に誘導するのではなく、ただ「こういう人がいる」「こういう考え方がある」と違いをそのまま見せてくれる。
この分断も対立も生まない語り方こそが、井川さんそのものだなといつも感じています。
私は2000年生まれで、便利な時代に育ちました。
テレビもネットも自由に使えたし、欲しいものはだいたい手に入りました。
でもいつも「寂しかった」んです。
小学2年生から鍵っ子で、家に帰っても誰もいなかった。
そんな子ども時代の記憶が、私の中にはずっと残っています。
だから自分はなるべく心の余裕を持って、例えば自分が持つ家族、たとえば友人にも、きちんと向き合ってあげたいと思っています。
でも一方で、女でもキャリアを持って自立して、みんながすごいと言われる仕事に就かなくちゃという気持ちも拭えないんです。
今回は、そんな私の価値観や理想が揺れてることが、そのまま形になっていた回でした。
どちらか一方に決めてしまわず、「私はどうしたいのか?」という問いを、いつも大事にしていきたいなと思ったんです。