庭と人と育っていく時間

みなさん、こんにちは。MAMEHICO東京スタッフで、庭づくり班の草ヶ谷美香です。

普段は東京のお店に立っていますが、先週末、群馬・桐生の「MAMEHICO紫香邸」で行われた「庭づくり遠足」に参加してきました。
東京や桐生からお客さん、そしてスタッフが集まり、ひとつの庭に向き合う時間を過ごしました。

今回の遠足では、少し雑然としていた花壇の手入れをしました。
小さな花や植木が入り交じり、雑草も伸びていた花壇。
1年前に植えた植物たちの中には、この庭に馴染んで元気に育ったものもあれば、環境が合わずにうまく根づかなかったものもあります。
そこで、この場所に合う植物を選び直し、植え替えや土の入れ替えを行いました。
さらに新しい土を加え、平らだった地面にゆるやかな起伏をつけたことで、花壇全体の表情もやわらかく変わりました。
まだ手つかずの場所もあるので、次回の遠足で続きを行い、植物たちがのびのびと育つ庭に整えていく予定です。

作業の途中には、思いがけないサプライズもありました。
堆肥をつくっていた場所を掘ってみると、なんとカブトムシの幼虫がたくさん!
一同びっくりでしたが、こうした偶然の出会いこそ庭仕事の醍醐味です。
夏にはここから勇ましいカブトムシが羽ばたいていくのかな、と想像がふくらみました。

合間にはみんなで食事をしたり、お茶を飲んだり。
たわいもない話を交わす時間もまた、こうした場ならではのひとときです。
庭の手入れを通して、人と人との距離が少しずつ近づいていくのを感じました。
それぞれの土地で暮らしている人が、同じ庭を通してつながっていく――そんな感覚が、なんとも心地よかったです。

思い返せば、私は10年ほど前から「ハタケマメヒコ」という、北海道で行っていたマメヒコの畑プロジェクトに通っていました。
自然の中での畑仕事を通して、土いじりやDIYのような手作業が好きな自分を再発見したのもその頃です。
畑がお休みになった今は、この「庭づくり」に関わっています。

自然の中で過ごす時間を重ねて感じるのは、人の手で変えられることと、どうしても変えられないことがあるということ。
植物や虫たちの生き方に、人生の大切なことを教わる場面もたくさんあります。
都会のマンションに住み、ビル街へ通勤する日常の中では決して出会えない体験が、ここにはあります。
それがいちいち面白くて、私はこの活動を続けています。

「その感覚、わかる!」と思った方は、ぜひ庭づくり遠足へ。
春にかけて月1回のペースで開催していきます。
直接の参加が難しい方は、クラウドファンディングでの応援もぜひ。
この庭は、みんなで育てていくものだと思っています。
どうぞ、紫香邸の庭づくりにご参加ください。

 

【紫香邸をみんなで守り育てたい】
クラウドファンディング立ち上げました。