こんにちは、MAMEHICO神戸・御影店スタッフの水野知帆です。
MAMEHICOでは、カフェの営業以外にも、イベントの運営、youtubeの動画撮影など、色んなことをやっています。
元々大企業で働いていた身としては、「この少ない人数でここまでやるのか」と、自分も関わっていながらも、驚くことが今でもあります。
少ない分、一人ひとりの力がとてもとても、重要なのです。
例えば、先日、youtubeで配信している「暦の手帳」の撮影と、店内で行われているイベントと、通常営業が重なった時がありました。
店長とみゆきさんは撮影に朝から専念。
ホールとキッチンは、私ともう一人のスタッフに任されていました。
いつもモーニングを一緒に回している相手なので、いつもとは違う状況ではありましたが、なんとかやれるだろうという感覚はありました。
だけど、お客さんが集中して入ってくる、ピーク前の空気はやっぱり張り詰めていました。
そんな時に、明日のモーニングに使う卵焼きの仕込みが、まだ出来ていませんでした。
卵焼きは目を離すとすぐに焦げてしまうので、焼いている間はフライパンから手を離すことが出来ません。
仕込みが始まったら、店は実質私ひとりで回さなければいけません。
店内を見回してみました。
ゆっくりとくつろぐお客さん。
中央で楽しそうに開かれているイベントの空気。
そして、真剣にその空気感を取ろうとするカメラ。
そんな景色を見ながら、今は大丈夫だけど、新しいお客さんが次々と来たらどうしようと、途端に怖くなりました。
そうなった時、本当に店を一人で回せるのか。
焦っているのが顔に出ていたのでしょう。
一緒にいたスタッフが、「仕込みの時間、ずらしましょうか?最悪、営業が終わってからでもできますよ」と言ってくれました。
それは私にとって安全で、ありがたい提案でした。
でも、「じゃあお願いします」と言えませんでした。
うまく言えませんが、本当にそれでいいのかと迷って、すぐに決めることができませんでした。
そんな様子を見かねた、撮影の合間で休憩していたみゆきさんが、ふっと声をかけてくれました。
「少しずつやっていきなよ。卵焼き1本焼いたら様子を見る。いけそうなら次を焼く、とか。シホも、お客さんが来ても、一人で回せるような状況に、コントロールすればいい。そうやって進めていかないと終わらないよ。どうするの。」
自分じゃ思いつかなかった方法と、判断を迫られたその瞬間に、腹が決まりました。
いつ仕込みをするのかというよりも、自分ひとりで店を回す覚悟を持てるかどうか、そこが問われているんだと思ったんです。
実際、仕込みに手が取られて、自分一人で店を切り盛りしなければいけない時間は、全部で20分ほどだったと思います。
でも、その20分の間は、必死すぎて自分が何をしていたのかあまりよく覚えていません。
それでも、店はちゃんと回って、仕込みも時間内に終わり、撮影も無事に終わりました。
後から聞けば、売り上げも普段より立っていたそうです。
振り返れば、そもそもこういう状況にならないように、もっと準備できたなとも思います。
でも、勇気を持って自分が一歩踏みだすことが、店を前に進められるんだということが分かりました。
どっと疲れましたが、どうやったら出来るんだろうかと方法を考えて、それが楽な方ではなく、怖くて足がすくむような方を選び、勇気を持ってやってみることが大切なのですね。
いつも井川さんや店長達に言われていたことではありますが、身をもって感じた1日でした。
MAMEHICOは少人数ですが、とにかく色んなことをやっています。
来年は今年に増して、色んなことに挑戦する予定です。
学んだことを胸に、ビビりながらも勇気を持って、来年も頑張っていきます!



