三軒茶屋 神戸 桐生 各店モーニング推しです。
銀座3/17より再開です。予約制で6,000円のランチを始めます。

冬仕事の檸檬搾り

みなさん、こんにちは。MAMEHICO神戸・御影 店長の渡辺 臣将(しげまさ)です。

今年も、檸檬ケーキの季節がやってきました。
MAMEHICOの檸檬ケーキは、パイ、檸檬カスタードクリーム、純生クリームの三層でできた、とてもシンプルな見た目のケーキです。
でもこのシンプルさの裏側には、毎年恒例のちょっとした騒動と、たくさんの人の手があります。

まず、檸檬カスタードクリームを炊くこと。
それ自体が、MAMEHICOの「冬仕事」。
毎年、国産檸檬が旬を迎えるこの時期になると、農家さんから何十箱もの檸檬がどっさり届きます。
業務用の檸檬果汁は一切使いません。
味の問題もありますが、それ以上に「手間暇をいとわない」という、MAMEHICOの哲学が込められているからです。

で、その大量の檸檬をどうするかというと、全部、手で搾ります。
担当は、うちの若いスタッフ、シホちゃん。
正直に言うと、「まずは檸檬搾りからだな」と軽く考えて任せました。

ところがこれが、なかなか一筋縄ではいきません。
白い皮のところまで力いっぱい搾ってしまい、エグみが出てしまってやり直し。
次は皮を削る工程で、また白いところまで削ってしまって注意される。
かと思えば、今度は慎重になりすぎて、数時間たってもまだ数個。

「何やってるんだ」と言われながら、シホちゃんは檸檬と向き合う日々。
シホちゃんは檸檬だけでなく、僕にも搾られるのです。笑

けれどありがたいことに、お店は忙しくなり、シホちゃんが檸檬搾りだけをしているわけにもいかなくなりました。
仕込みに追われ、営業に追われ、気づけばキッチンの奥で黙々と檸檬を搾る毎日。

さすがにこれは大変だな、と思っていたある日、常連のお客さんがぽつりと一言。
「私、暇なんで、檸檬搾りましょうか?」
シホちゃんにとっても、僕にとっても、まさに救いの一言でした。

そうして自然発生的に結成されたのが、お客さんたちによる「檸檬搾りたい(隊)」。
時間のあるときに集まって、わいわいと檸檬を搾る。
搾ったあとは、みんなでお茶を囲んでホッと一息。
そう、このお客さんたちがいなければ、今の量の檸檬ケーキは作れません。
MAMEHICOの檸檬ケーキは、スタッフだけで作っているものではなく、実はお客さんと一緒に作っているんです。

こうしてみんなで搾った檸檬果汁を使って、銅の大鍋で檸檬カスタードクリームを炊き上げます。
火加減を間違えればすぐに台無し。腕はパンパン、キッチンは灼熱。
スポーツのような重労働ですが、艶やかで香り高いクリームができた瞬間には、シホちゃんもにっこりです。

焼き上げたサクサクのパイに、檸檬カスタードクリームをたっぷりのせ、その上に純生クリームのホイップを重ねる。
酸味と甘み、香りとコク。そのすべてが合わさって、ようやくMAMEHICOの檸檬ケーキになります。

みんなで作っている、この檸檬ケーキ。
今年も、いい仕上がりです。
ぜひ食べにいらしてください。

 

檸檬ケーキは神戸・御影店と東京・三軒茶屋店にてお出ししています。