柑橘の登場は冬の訪れ
みなさん、ごきげんよう。日野沙織です。今日は「みかんパフェ」のお話です。
見ための華やかさだけではなく、最後の一口まで計算し尽くされた、わたしたちのこだわりをご紹介します。
農家さんとの二人三脚
パフェの主役となるみかんは、福岡の農家・宗さんから直送されるもの。レモンと同様、わたしたちが全幅の信頼を置いている農家さんです。市場を通さず、「今、一番おいしいものを」というわたしたちのわがままに応えてくれる(笑)、そんな密なやり取りがあってこそ、ハッとするような瑞々しい味が出せるのです。
「果実」と「パフェ」のあいだ
そのまま食べておいしいみかんが、パフェにしてもおいしいとは限りません。酸味、甘味、水分量。そのときどきの個体差を見極め、どうすれば「パフェという作品」の中で一番輝くかを、日々考え抜いています。果実単体の完成度を超えて、グラスの中で一つの物語を紡ぐ。それがMAMEHICOのパフェの矜持です。
中層のみかんゼリーは、なんと1g単位でゼラチン量を調整しています。盛り付けが崩れるギリギリのやわらかさにすることで、口の中でアイスクリームと混ざり合い、最高に贅沢な「ジュレ」へと変わるわけです。「これ以上ゆるくしたら形にならない!」という境界線を攻めるのが、最高の口どけを生む秘訣です。
引き算で生まれた全粒粉クッキー
以前はバターたっぷりのクランブルを使っていましたが、今年は全粒粉クッキーに変えました。なぜかというと、アイスの乳脂肪分と合わさったときの「重さ」を引き算し、最後の一口まで軽やかに、かつ香ばしさを楽しめる構成にたどり着いたからです。
おいしいものを重ねるのではなく、全体の調和のためにあえて引く。これが、最後の一口まで驚きが続く「澄んだおいしさ」を生むのです。
2026年、進化し続ける盛り付け
今年のパフェは、トップを高く盛るのではなく「平たく」仕上げるのがMAMEHICO流。あえて層を水平に重ねることで、スプーンを入れたとき、みかん、クリーム、アイスが一度に口に飛び込んでくる。この「同時体験」こそが、わたしたちが今、提案したおいしさの形です。
最後の飾りに、一本のチョコレートを。さわやかな酸味の中に、凛とした苦味を加えることで、味がぐっと引き締まります。この「締め」があるからこそ、また次の一口が恋しくなるというわけですね。見た目にもシュッとした、潔い美しさを添えてくれます。
一杯のパフェがつなぐ、季節と人
自然の恵みは、毎年、毎日、同じではありません。だからこそ、MAMEHICOはレシピを固定せず、そのときのみかんに合わせて、盛り付けも構成も柔軟に変えたらいいんじゃないかなと考えています。
「庭先のみかん」ですら候補に入れてしまうような、わたしたちのあくなき探究心。神戸・御影店や三軒茶屋店で、この「冬の香り」をぜひ体験してほしいなと思います。
MAMEHICOのやってること、やらないこと「パフェは、果物探し」



