みなさん、こんにちは。MAMEHICO紫香邸スタッフの原幸子です。
日に日に寒さが増し、朝夕の冷え込みが身にしみますね。
温かい飲み物や食べ物が、よりいっそうおいしく感じられる季節になってきました。
MAMEHICO紫香邸では、今年の9月から毎週末に「面白イベント」と題した催しを開いています。
ピアノの会や朗読会、着物を着る会などジャンルはさまざま。
フードイベントは、そのときどきに手に入る食材で、楽しい挑戦を続けています。
今週は、2週間限定で「かぼちゃ白玉のぜんざい」をご用意しました。
北海道産のかぼちゃを練り込んだ白玉と、無農薬小豆のぜんざいです。
じつは最初、大きめのかぼちゃをゴロッと入れたぜんざいをお出しするつもりでした。
けれど「そんなにゴロゴロと漆器に入るか?」という問題や、「もう少し可愛らしくできないかな…」という思いが出てきて。
そこで、「かぼちゃを白玉に練り込んでみたら?」という提案をもらい、試してみたんです。
すると——なんか、可愛い。笑
いわゆる“ごろごろかぼちゃぜんざい”のイメージとはちょっと違うけれど、思わず表情がほころんでしまう、そんな一品になりました。
その可愛らしい見た目に反して、カボチャのカットはなかなかの力仕事。
白玉粉に練り込むのは、北海道から届いたカボチャをペーストにしたものです。
固〜いカボチャをまるごと1玉カットして、皮を削ぎ、種を取り除き、ホクホクに蒸してからペーストにして、白玉粉と混ぜ合わせます。
工程はとてもシンプルですが、それがなかなか難しい。
なにが難しいかというと、カボチャの水分量が1玉1玉、微妙に違うのです。
その水分によって、他の材料の量も少しずつ変わります。
どのくらい変わるかは、実際に蒸してみないと分からない。
ぜんざいも同じです。
小豆のやわらかさや、砂糖の加減には目安はあっても、最後は自分の目と舌と感覚を頼りに仕上げます。
手間はかかりますが、それを上回る楽しさがあります。
ひと手間かけることで見えてくること、ちゃんと素材と向き合えることに、幸せを感じています。
ほんとうに素材の味わいそのものを生かした、シンプルなデザートです。
派手さはありませんが、ほっこりと可愛らしい見た目とともに、季節の味わいをぜひお楽しみください。

かぼちゃと文化を味わう日
10/30(木)〜11/10(月)
MAMEHICO紫香邸にて



