三軒茶屋 神戸 桐生やってます。モーニング推しです。
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たぬきケーキは泣ける

懐かしくて、ちょっと泣ける。

みなさん、ごきげんよう。日野さおりです。MAMEHICOの「やってること、やらないこと」。今日は、わたしたちが今まさに奮闘している「たぬきケーキ」のお話をします。

「たぬきケーキって何?」という方もいらっしゃるかもしれませんが、その名の通り、たぬきの顔をしたとってもキュートなケーキのこと。

実はこれ、私たちがひとつひとつ手作業で顔を作っています。だから、一匹ずつ表情が全然違うんです。ちょっと失敗しちゃったかな?という子がいたり、上目遣いでこっちをじっと見てくる「アイドル担当」みたいな子がいたり…。

この子たちに、井川さんが描いた「旗」をピッと刺すと、なんだか急に命が吹き込まれたみたいで、たまらなく愛おしくなるんですよね。

絶滅危惧種のケーキを、今あえて作る理由

このたぬきケーキ、昔は街のケーキ屋さんによく並んでいましたよね。でも、今はもうほとんど見かけなくなってしまいました。見る人が見たら「わあ、懐かしい!」って思わず声が出ちゃう、そんなバターケーキです。

MAMEHICOのたぬきは、胴体がロールケーキ。中にはチョコクリームとラズベリージャムが隠れています。そして、頭の部分はバタークリームで、その上からチョコレートをコーティングして、たぬきの顔を仕上げていくというわけです。

「なんだ、簡単そうじゃない」って思うかもしれませんが、これがもう、信じられないくらい繊細で大変なんです!

  • 温度の戦い:コーティングのチョコを温めすぎると、中のバタークリームが溶けて、たぬきが「怪我人」みたいになっちゃう。
  • 硬さの戦い:逆に冷やしすぎると、今度は目が作れない。そして耳(アーモンドスライス)がポキッと折やすい…。

もう、慎重に、厳重注意で扱わないと、お客さんの元へ出せなくなっちゃう。本当に手のかかる子たちなんです。

56%」の危機感

実は今年、ちょっとした事件がありまして。去年はカカオ58%のチョコを使っていたんですが、どうしても今年は手に入らなくて、56%のチョコを使っています。

「たった2%の差でしょ?」と思うかもしれませんが、その差が味にも大きく関わります。作るときも、少し配合が変わるだけで、流動性も全然違ってくるんです。

昔の職人さんの魂に触れる瞬間

こうやってひとつひとつ手作りしていると、なんだか昔のお菓子屋さんやパン屋さんの「魂」を感じる気がします。

昭和の洋菓子屋さんって、実は和菓子屋さんがルーツのところも多かったんですよね。このたぬきの成形も、きっと練り切りの技術なんかが活かされているんだろうな、なんて想像しちゃうわけですよ。

ケーキの箱にずらっと並んだたぬきたちが、みんなで一斉に私のことを見つめてくる…。その光景を想像するだけで、なんだか「地味だけど泣ける」というか、当時の職人さんたちの声が聞こえてくるような気がして、胸が熱くなります。

手間暇かけて作った、MAMEHICOのたぬきケーキ。ぜひ、どの子と目が合うか楽しみに、お店に会いに来てくださいね。