みなさん、こんにちは。MAMEHICO神戸・御影店長の妻のみゆきです。
先日、御影のMAMEHICOは3歳の誕生日を迎えました。
あの日からもう3年経ったのかと思うと、ちょっと不思議な気持ちです。
井川さんから約4年前に「関西のMAMEHICOはこんな場所にしたい」という企画書を見せてもらいました。
そこには、「みんなの楽しい生活を大切にしつつ、表現の場として生かしていきたい」という言葉と、色とりどりで、今にも踊り出しそうな文字やイラストが、大きな紙いっぱいに描かれていました。
その熱気に触れて、「おもしろそう!やりたい!私もこんな場所を作りたい!」と体が熱くなり、ワクワクしたことを今でも覚えています。
そこから物件探しが始まり、今の素敵な場所に御縁があり、すぐに工事が始まりました。
東京のメンバーさんたちの力も借りて、一緒に床を塗ったり、看板を作ったり。
嵐のような準備期間を経てオープンしました!
といっても、オーダーメイドの椅子が開店に間に合わず数ヶ月はパイプ椅子で座っていただいたりと、思い返せば色々と失敗は尽きませんでした。
そもそも飲食店、初挑戦の私たち夫婦。
最初は、数種類のドリンクとデザートのみのメニューでした。
今思えば、「簡単やん!」と笑えるメニューですが、当時は、掃除(毎日排水溝や換気扇までピカピカに)、在庫確認や発注、仕込み、イベントのブッキングや集客など、初めてのことづくしで、毎日自分が何をしているのかわからないまま、とにかくただ必死で生きているという状況でした。
それにともなって、毎日のように夫婦喧嘩。
「なんでシゲちゃんは、これしてくれてないの!」
「なんでみゆきは、そんなことするんだ!」
と互いに責めては、お店の空気を悪くしてしまい、お客さまにもずいぶんと迷惑をかけました。
ある日を境に、「このまま自分たちが変わらなければ、お店は潰れてしまう…」と、自分の弱さやずるさに、互いに向き合うようになりました。
四六時中顔を合わせてる夫婦なので、すぐに仲直りできるわけではありませんでした。
井川さんに泣きついて、何度も仲裁してもらったり、東京の先輩スタッフや常連さんにも愚痴を聞いていただきながら、今日まで、少しずつ夫婦の形も変わっていったと思います。
お店を始めてから、たった三年ですが、新しい人との出会いと別れもたくさんありました。
うまくいかない日、楽しい日、腹の立つ日、大笑いした日。
子どものいない夫婦の私達にとって、お店に関わってくださったすべてのみなさまが、お店を育ててくださったんやなと、そのおかげでお店はようやく3歳を迎えることができ、感謝しかありません。
そして私たち夫婦はやっと、自分の人生、自分の家族を持って、歩んでいってるなという実感を持てた気がしています。
井川さんがよく言います。
「やりたい」と「やる」、そして「続ける」のあいだには、大きな山と谷がある、と。
その言葉の意味も、身をもって体験し学びました。
あの熱風のような企画書を見て「こんな場所を作りたい!」と思い描いた場所には、まだまだ程遠いのが現実です。
これからももっともっとたくさんのお客さんに来て、少しでも理想に近づきたい。
また次の節目まで精一杯がんばりますので、ぜひともそんな御影のMAMEHICOをこれからもよろしくお願いします。



