「手作りのお弁当の会&家庭のおやつの会」に参加して

こんにちは。MAMEHICOメンバーの菊池幸恵です。
私は岩手在住ですが、MAMEHICOが好きで、東京に来るたび、ついMAMEHICOに立ち寄ってしまいます。
今回は久しぶりにイベントに参加しました。

かつてMAMEHICOが「ハタケマメヒコ」として北海道で畑を運営していた頃、現地での作業や収穫を支えていたのが梅木あゆみさんです。
スタッフだけでなく、お客さんも畑仕事に加わり、種をまき、育て、収穫し、食べる。そうした一連の営みを共有する場でした。

梅木さんは、北海道の豪雪地帯に暮らし、冬には6〜7mもの雪が降る厳しい環境の中で、庭づくりや食に関わる仕事を続けてきました。
現在は庭のデザインを手がけながら、家庭でも料理や保存食作りを続けています。
近くに外食する場所がないため、旬の野菜や保存食を使い、食べたいものを自ら作って再現するのが日常。
長期の出張が続くと、自宅のごはんが恋しくなるといいます。

最近は、金沢のかぶら寿司を自家製の甘酒、柚子、南蛮を使って再現。
しかし何かが違うと感じ、加賀野菜の源助大根を取り寄せて作り直したところ、大根のパリパリ感がちょうど良く、納得の味になったそうです。
食への探求心も尽きることがありません。

そんな梅木さんの暮らしを映し出しているのが、「kuro-北国の暮らし」というYouTube番組です。
北海道の自然の中での生活や、庭で育てた野菜やハーブを使った料理、おやつ作り、四季折々の手仕事の様子が紹介されています。
その姿が出版関係者の目にとまり、書籍化されました。今回は、その出版を記念してのイベントでした。

この日いただいたお料理は、どれも素材の持ち味を引き出した、滋味深いものばかりでした。

○この日食べたごはん○
生姜ごはん(炊いた玄米にあとから混ぜる)
昆布の佃煮
コロッケ
鶏肉のレモン煮 カレーソース添え
菜の花の胡麻味噌酢和え
柑橘類のピューレが入った卵焼き
豆のピクルス
ビーツと玉ねぎのサラダ

卵焼きは、口に入れた瞬間にふんわり広がる柑橘の爽やかさが印象的でした。
ビーツはオーブンで1時間焼いたものを使い、その柔らかさと優しい甘みに、新玉ねぎのピリ辛が合わさり、新しい美味しさを発見しました。

○この日のおやつ○
ガトーショコラ
チーズケーキ
キャロットケーキ
苺とチーズのサラダ グラノーラ添え
豆花(トーファ)

豆花は、ハスカップの酸味と白インゲンのふんわりホクホクとした甘みが絶妙で、じっくり味わいました。
箸休めの苺とチーズのサラダは、塩とオリーブオイルのシンプルな味付けながら、素材の良さが際立つ一品でした。

梅木さんは、かつて外国から種を取り寄せ、何種類ものトマトを育てていました。
種を自家採種し、育て方にも細心の注意を払うことで、一つひとつのトマトが持つ本来の味を引き出していたといいます。
トマトは育て方によって味にばらつきが出やすく、決して適当にできるものではありませんでした。

MAMEHICOの井川さんも、そのトマトに驚かされた一人でした。
「あのトマトを食べたら、もうほかのトマトがすべてくすんで見える」とまで。

こだわりを貫くことは簡単ではありません。
大量生産や効率化を優先すれば、商売になるかもしれないけれど、作り手の思いや細かな違いは削ぎ落とされてしまう。

梅木さんのトマトも、MAMEHICOのものづくりも、どちらも「手をかけなければ生まれない味」を大切にしている。
だからこそ、その味に特別な価値が宿るのだと感じました。

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