【桐生】故きよき建物と空間

こんにちは。MAMEHICOスタッフの原幸子です。

群馬県桐生市に、MAMEHICO紫香邸をオープンしてから7ヶ月が経ちました。
紫香邸は、いままでのMAMEHICOのお店のような、いわゆる通常の店舗とは異なり、古い邸宅を譲り受け、建物を守りながらカフェとして運営しています。

東京のお店と紫香邸を行き来していると、改めて建物や空間のすばらしさに気付きます。
紫香邸の建物は、昭和初期に建てられた築90年の邸宅で、代々そこに住む方に大切に維持されてきました。
東京では、古い建物は次々となくなり、新しいビルばかりですが、紫香邸は長い歴史を持ち、美しさを備えた故きよき建物です。

紫香邸には、和室と洋室があり、全部合わせて約40席ほどの客席があります。

とにかく広い店内で、移動やお掃除が大変です。笑
でも、広さがあるからこそできる、「間」を大切にした席配置にしています。
「ここに来たら、時間を忘れて、ついついゆっくりしちゃいますね」と、おっしゃる方も多く、それは、余白を残した空間づくりをしているからかなと思います。

和室の目の前にはお庭があり、縁側に座り、そこから風が吹き抜けるのを感じられるのも紫香邸ならでは。
木々や草花がそよそよと揺れると、それまでスマホをじっと見ていた方が、スマホから目を上げてお庭を眺める姿をよく見かけるのが、とても印象的です。

東京のお店はおひとりさまが多いのに対して、紫香邸はお友達やご家族といらっしゃる方が多く、いろんな世代の方が集まります。
ご年配の方には足がゆったり伸ばせる洋室(イスのお席)が人気で、赤ちゃんや小さなお子さん連れのご家族にはお座敷の席が人気。
赤ちゃんがハイハイしたり、お子さんがある程度動き回ったり足をくずしても、段差が少ない畳ならではの良さがあります。

見ず知らずのいろんな世代の方が集まっていると、家族で団欒してるようにも見えます。
そんな光景を目の当たりにすると、紫香邸の空間は「団欒」という言葉がぴったりだなと思います。

「団(だん)」「欒(らん)」はともに「丸い」という意味で、「団欒」は大勢が寄り合って楽しく語り合う、集まって座るという意味。
いろんな世代の方が出逢い、自然と「団欒」している。
以前、邸宅だった頃は、そういう場面がきっと、たくさんあったのでしょう。

いま、MAMEHICO紫香邸に生まれ変わり、きっと昔あっただろう同じような場面にたくさん出逢えることは、この空間が持つ力なのかなと感じています。

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