ー店内のお花は素敵ですが、どこからどうやって仕入れてるの?
基本、近くの花屋で買ってきてる。
店内に花を生けるというより、枝物を生けるのがやりたいことなんだよね。
枝物で真っ先に浮かぶのは渋谷のとある喫茶店。
そこは天井が低い、純喫茶でお花の生け方がすごくて、あちこちに大胆に男らしく暗い店内にところ狭しと生けてあり、花を生けている喫茶店はいいなと思った。
スタッフの日野ちゃんがお花を生けるのが好きだから安いもの、いいものを開拓したり、今は桐生に紫香邸ができて、お庭にあるお花を店長の星野さんが車で運んで銀座に持ってきてくれたり、いろいろ。
枝物は見た目はいいけど、虫との戦いみたいなこともあったりするよね。
他にも良いお店があって、そこは静岡のお茶農家からお茶と一緒に山で採れた桜とかを入荷して売っていたりしてた。それが素敵だと学生の頃から思っていたので自分の店には花よりも枝物を生けたいなと思ってた。
ーお花のお金はどうしてるの?
以前は渋谷の再開発に巻き込まれ、お花を生けたいけどお金がないことがあって、そのお金をどう工面しようかという時、店内に募金箱を置いて、お花募金をやることにした。そしたら、結構コンスタントに入れてくださるお客さんがいてね。
それから、花をせっせと生けるようにしている。
コロナになった時はお客さんが少なくてお花生けてどうするの?みたいなことが続いて、色々花瓶を工夫したりして生けていたこともある。
宇田川町店が閉店の時は紫陽花募金というのもやった。
花は花瓶とのバランス、もしくは花や音楽に関心のあるスタッフがいないと中々上手に生けられないと思います。