こんにちは!MAMEHICOスタッフのサチコです。
各店で使っているカップは、古伊万里や美濃焼きなどを扱っていますが、紫香邸では、皆空窯(かいくうがま)のカップでお出ししています。
はじめてこのカップを見たとき、なんとなく男性的だと感じました。
「かわいい」という要素はほぼなく、どちらかといえば渋い。
紫香邸の建物内は、女性的というより男性的な感じが随所にします。
重厚感のある建物、飾られた額装、骨董の置物、掛け軸など。
その建物の装飾や造りに、このカップがよく馴染んで温かみを感じさせるのです。
初めてご来店されるお客さまは、紫香邸の内装の雰囲気を見て、そろ~りとご入店されます。
「博物館みたいですね~」と、着席されるまで建物をゆっくり一周することも珍しくありません。
どっしりとした設えにもクスっとするような絵や置物も飾ることによって、「ようこそ」という安心感を生み出しているんだと思います。
小さいお子さんなんかは、そういうクスっとしたものを見つけるのが得意ですね!
なんか変な顔してる置物がいる~とか言って。
ほとんどのお客さまは、「来たときは緊張しましたけど、なんだか居心地よくてつい長居しちゃいました」と仰います。
その空間演出のひとつに、皆空窯のカップがよく合います。
釉薬の様々な表情が楽しめるマグカップ。
ふたつとして同じカタチや模様がない、それが魅力です。
見る角度によっても様々な表情をみせてくれます。
同じものはひとつとしてない、まるでヒトのようだなと手に取るたびに思います。
それが楽しく美しいのです。
連日来て下さるメンバーさんには、なるべく別の柄のものをお出しして、「一期一会」と楽しんでいます。
シュッと湯気が立ち上ったようなもの、扇子を広げたようなもの、遊び心あるチェック柄のようなもの…。
どれも、シックながらチャーミングさのある表情がなんとも愛おしい。
さらに、窯の中で偶然生じる色彩といわれる「窯変」が、よくわかるものがあります。
その景色は、まるで夕焼けのようにみえ、私はついそのカップの美しさに見惚れよく手に取ります。
こういった焼き物は一見同じように見えるカップでも、規格品のよさではうまらないものがあるのだと思います。
ぜひ「一期一会」を楽しんでくださいね。